マンション管理の用語集


  1. マンション管理の用語集

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【あ行】の管理用語

アスベスト(石綿)
アスベスト(石綿)とは、かつて耐火・断熱・防音材として吹付け材や保温材などに使われた天然の鉱物繊維のこと。飛散して吸い込むと健康被害の原因となるため、現在は使用が禁止されている。2006年(平成18年)以前に建てられたマンションでは、大規模修繕や解体・改修工事の前に石綿含有の有無を調査する必要があり、2022年4月からは一定規模以上の工事で有資格者による事前調査と結果の報告が義務付けられている。

アフターサービス
売主がサービスの観点から行う自主的な基準。建物等に不具合がある場合に、一定期間内は業者が保証する基準です。しかし、この基準を守れば法的な瑕疵担保貴任をすべて免れるものではなく、法的貴任は残ります。

アプローチ
マンションでは、敷地の入り口から建物の玄関(エントランス)までの通路をいう。一般道路からエントランスまでのアプローチ(動線)は住環境の確保に重要なため、植栽や清掃などの適切な維持管理が欠かせない。
アルコーブ
住戸の壁面を後退させてつくられた空間のこと。マンションでは各住戸の玄関部分を共用廊下から後退させた部分をアルコーブという。アルコーブによって共用廊下等からの視線を遮りプライバシーの確保にメリットがある。アルコーブは規約により「専用使用権がある共用部分」とされていることが多く、その使用方法は管理規約や使用細則によって制限が設けられていることが多い。

インターネット全戸一括加入
マンション全体で1つのインターネット回線契約を結び、全住戸で利用できるようにする方式のこと。「無料インターネット」と呼ばれることもあり、月額費用は管理費に組み込まれるのが一般的。入居者の利便性や物件の競争力を高める一方、契約期間の縛りや通信速度、設備更新時の費用負担などを総会で十分に検討する必要がある。

委任状
総会に出席できない区分所有者が議決権行使を代理人に委ねるもの。
インターロック解除
インターロックとはある条件が整うまで装置の操作を不可能として誤動作による危険を防止する仕組みのこと。マンションの機械式駐車場においては隣り合うパレットが同時に作動しないようにする安全装置を解除することを「インターロック解除」と呼んでいる。主に台風などの大雨が予想される場合に、機械式駐車場の地下部分(ピット)の浸水により車両の浸水を防ぐために、インターロックを解除して大雨に備えてすべてのパレットを上昇させる措置をおこなうことが多い
インターホン設備
インターホン設備にはいくつか種類があるが、高経年マンションでは住戸完結型が多く採用されている。この場合には、住戸単位で個々に改修・交換が可能。
現在では、集中監視型がマンションの標準設備となっている。通話機能だけでなく住戸内の火災感知器やガス漏れ感知器と連動してその警報を管理人室に通報する機能を備える。このため機器の交換は管理組合で検討すべきものです。
インターホン設備の交換時期は、インターホンエ業会による機器の寿命は15年とされている。また、機器の生産が中止されると、修理部品も7年程度でなくなるため故障時に修理ができなくなる可能性がある。したがって機器全体の取替え費用を長期修繕計画の支出項目として計上しておく必要がある。

エフロレッセンス
コンクリートやモルタルに含まれている水に溶けやすい物質が、溶けて表面に現われる白い綿状の結晶物のこと。白華現象とも呼ばれます。
エレベーター設備
マンションに設置されているエレベーターは、財団法人日本建築設備・昇降機センターの「昇降機の維持及び運行の管理に関する指針」に従い、毎月1回点検を実際することが一般的です。

エレベーター保守会社(独立系)
エレベーターのメンテナンス会社は、「メーカー系」と「独立系」の2種類に分けることができる。独立系エレベーター保守会社とは、どこのメーカーの系列にも属さず、メンテナンス専業として保守点検をおこなう会社のこと。独立系エレベーター保守会社は点検費用が安価なため、管理コスト削減を目的として「メーカー系」から「独立系」に変更を検討する管理組合も多い。

エキスパンションジョイント
建物を地震などによる揺れなどの影響を避けるため、建物を構造上分割した接合部のこと。

オンライン理事会
マンション管理組合の理事会に「Zoom」や「LINE」などのオンライン会議システムを活用すること。「WEB理事会」と呼ばれることもある。新型コロナウイルス感染症拡大防止のために対応が理事会のオンライン化を促進するきっかけとなった。マンション理事会の会議の開催場所に出席することが困難なメンバーが会議に出席するための手段として、WEB会議システムなどを使って遠隔会議を実施する方法。

【か行】の管理用語

カーシェアリング
マンションの敷地内に共用の自動車を配置し、居住者が必要なときに予約して利用できるようにするサービスのこと。クルマ離れによる駐車場の空き対策や、居住者の利便性向上を目的に導入する管理組合が増えている。カーシェア事業者と提携し、空いた駐車区画を活用する方式が一般的。
換気設備(24時間換気)
住戸内の空気を常時入れ替えるための設備のこと。シックハウス対策として、2003年(平成15年)の建築基準法改正により、原則すべての住宅に24時間換気システムの設置が義務付けられた。給気口・排気ファン・ダクトなどで構成され、フィルターの清掃やファンの点検といった維持管理が必要となる。
管理委託契約
管理組合がマンションの管理事務をマンション管理会社に委託する際に結ぶ契約のこと。国土交通省の「マンション標準管理委託契約書」が指針となっている。契約の締結・更新にあたっては、管理業務主任者による重要事項の説明が必要となる。委託する業務の範囲や費用を明確にし、定期的に内容を見直すことが望ましい。
管理計画認定制度
適切な管理計画を持つマンションを地方公共団体(自治体)が認定する制度のこと。2022年(令和4年)4月に施行された改正マンション管理適正化法に基づいて始まった。長期修繕計画が作成され30年以上の期間と大規模修繕工事2回以上を含むこと、修繕積立金が設定されていること、定期的な総会の開催や組合員名簿の整備など、所定の認定基準を満たす必要がある。認定の有効期間は5年。認定を受けると、住宅金融支援機構「マンションすまい・る債」の利率優遇やフラット35の金利引下げ、市場での評価向上などのメリットがある。

管理組合
マションでは、多数の居住者が各々に建物の専有部分を所有しながら、廊下、階段、エレベーターなどの共用部分は共同所有し、それらを使用して生活しています。これらの管理運営をおこなうことを目的として、法により区分所有者の団体である「管理組合」が結成されます。マンションに複数の区分所有者が存在すれば管理組合は自動的に成立します。

管理組合法人
マンションの管理組合では、総会の特別決議で、管理組合法人になることができます。特法人化のメリットとして、管理組合の名義で不動産登記をすることができるようになります。
管理者
管理組合の最高責任者ともいうべき立場にです。通常は、管理規約で理事長が管理者に就任します。その職務は、共用部分の保存行為や建物の維持・管理に必要な業務をおこないます。規約に別段の定めがない限り、総会の決議によって管理者を選任し、または解任することができます?。
会計
管理組合の会計は、日常管理のために使う「管理費」と、大規模修繕に備えて積み立てる「修繕費積立金」に分かれています。一般的な管理組合では会計業務は管理会社に委託しています。
管理費
管理費は、管理組合を運営していくうえで経常的に必要となる費用にあてるためのものです。共用設備の保守点検費や管理員人件費、マンション管理士など専門家の活用に要する費用などに使われます。

管理事務室
管理事務室とは、マンションの管理員が業務をおこなうために設けられた部屋のこと。管理室と呼ばれることもある。マンションのエントランス付近に設置されていることが多い。管理事務室の多くは、管理組合が所有する共用部分となり、管理組合が管理会社と締結する管理委託契約の中で管理事務室を無償で貸し出すこととしている。
監事
監事は、管理組合法人以外では必置機関ではありませんが、管理規約の定めで、1人または数人の監事が置かれているのが通常です。監事は会計及び理事会の業務執行状況について監査して総会で報告します。

外部監査
外部監査とは外部の専門家に監査を依頼すること。マンション管理組合では一般的に組合員から選出された監事が監査をおこなう内部監査が主流ですが、組合員による監事に代わって外部の第三者である公認会計士等の専門家に依頼することでより信頼性の高い監査をおこなう。 なお、管理組合の多くは規約で「監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査し、その結果を総会に報告しなければならない」としている。

管理規約
管理規約は、マンション居住者の憲法といわれています。区分所有法では、権利関係などの基本原則を定めているが、マンションの管理や使用に関する基本的ルールは、各マンションの事情に応じて管理規約として制定することができる。この規約は、管理規約の制定は、法律上義務付けられているわけではありませんが、管理規約の設定は必要不可欠です。

管理規約の保管
管理規約は、理事長が保管することになっています。そして、区分所有者や利害関係人からこの管理規約の閲覧請求があった場合には、正当な理由がない限り、拒むことができません。また、管理規約は保管場所を所定の掲示場所に示しておく必要があります。
仮設工事
大規模修繕工事を行なう場合に必要となる「工事用足場」「仮設事務所」「仮設トイレ」などを一時的に設置する工事のこと。工事完了時にはすべて撤去されます。
管理会社
マンション管理組合から委託を受けてマンションの管理をおこなう会社のこと。管理組合が管理会社に委託する業務の内容は、一般的には「事務管理業務」「管理員業務」「清掃業務」「設備管理業務」の4つに大別されています。

管理業務主任者
管理業務主任者とは、マンション管理会社が管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務報告をおこなう際に必要な国家資格者のこと。管理業務主任者になるには、管理業務主任者試験に合格して、管理業務主任者として登録することが必要です。
管理員業務
管理員業務は、居住者や来客者への対応の他、建物、設備等に異常がないかどうかを点検、業者の作業の立ち合いなどをおこないます。勤務形態としては住み込み、通勤、巡回の3方式がありますが、昨今では住み込みでの勤務形態は少なくなっています。
瑕疵担保責任
売主が買主に対して負う責任のこと。不動産の取引で引渡しを受けた後に隠れた欠陥があった場合に、売り主などが負う担保責任。

議決権
総会の決議において各区分所有者が持つ票のこと。区分所有法では原則として専有部分の床面積の割合によるとされているが、管理規約で「1住戸につき1議決権」などと別に定めることもできる。
議決権行使書
総会に出席しない区分所有者が、議案ごとに賛成・反対の意思を書面で示すもの。代理人に判断を委ねる委任状とは異なり、本人が各議案について直接賛否を表明する点が特徴。総会の成立や決議要件を満たすうえで重要な役割を果たす。
均等積立方式
修繕積立金の積立方法のひとつで、長期修繕計画の全期間を通じて毎月の積立額を一定にする方式のこと。当初から必要額を平準化して積み立てるため将来の不足が生じにくく、国土交通省のガイドラインでも基本とすべき方式とされている。これに対し、当初の額を低く抑えて段階的に引き上げる方式を段階増額積立方式という。

機械式駐車場
都市部のマンションでは機械式駐車場が採用されていることが多い。機械式駐車場は、駐車スペースが複数の階層になっており、ピット二段式のように、上下に2台の車を停められるタイプや、昇降横行式では、パレットが上下左右に動くタイプがある。機械式駐車場には数多くの種類があるが、いずれの方式であっても、点検費用やリニューアル費用が高額になるため長期的な資金計画の策定が不可欠である。また、昨今では駐車場の利用者の減少による収入減が問題となっている管理組合が多い。

機械式駐車場の平面化工事
マンション住人の高齢化やクルマ離れによって駐車場の稼働率が低下して管理組合の収益を圧迫していることから、機械式駐車場解体・撤去をおこない平面化を行なうケースが増えている。機械式駐車場の平面化の主な工法には「埋め戻し」「鋼製床平面化」の2つがある。
機械式駐車場のピット
機械式駐車場の「ピット」とは、地下式の機械式駐車場において、地下に車両を収めるための地下空間(くぼみ)のこと。

給排水設備
給排水設備とは「給水設備」と「排水設備」の総称。給排水設備は、主に上水道から飲料水用の水をマンション内に送り込むために設置された「給水設備」と、汚水、雑排水や雨水等をマンション外に排出する「排水設備」からなる。給排水設備を適正に維持管理をすることは、衛生管理面からも欠かせない。
給水設備
マションの給水設備では、水道本管から供給される水を一旦受水槽で貯める「受水槽方式」と水道本管から直接接続する「直結方式」に分類される

給水方式の変更
マンションの給水方式の変更とは水道水を「受水槽・高架水槽」に一旦貯留する方式を変更して、水槽を撤去して、直結直圧方式へ変更することをいう。水道本管の水圧を利用して直接各戸に供給する直結直圧化により、受水槽や高架水槽が不要になり水槽の維持管理費の削減や設備撤去後のスペースを有効利用できるというメリットがある。
共用部分
共用部分は専有部分以外の建物の部分の他、専有部分に属しない建物の附属物及び法4条2項の規定により共用部分とされた附属の建物をいいます。そのうち法上当然に共用部分となるものと管理規約の定めにより共用部分となるものがあります。前者を法定共用部分、後者を規約共用部分といいます。

共用部分の変更
共用部分の変更は、特別決議で決する事項のため、区分所有者及び議決権のそれぞれ4分の3以上の多数による総会の決議が必要です。(この変更によって、専有部分の使用に特別の影響を及ぼすときは、その専有部分の所有者の承諾を得なければなりません)区分所有者の定数については、規約で過半数まで減らすことができます。ただし、共用部分の変更が、形状又は効用の著しい変更の伴わない変更については普通決議で決することができます。
基幹事務
マンション管理会社がおこなう業務の内、管理組合の「会計の収入、支出の調停」、「出納」、「マンションの維持又は修繕に関する企画、実施の調整」のこと。一括しての再委託は禁止されている。

区分所有法の改正(2025年改正)
2025年(令和7年)5月に成立し、2026年(令和8年)4月に施行された区分所有法(建物の区分所有等に関する法律)の大改正のこと。マンションの「管理の円滑化」と「再生(建替え・売却等)の円滑化」を二本柱とする。所在等不明の区分所有者を決議の母数から除外できる仕組みの整備、集会(総会)における決議要件の緩和、建替えや建物・敷地の一括売却の手続きの円滑化、国外に居住する区分所有者の国内管理人制度などが盛り込まれた。高経年マンションの増加と区分所有者の高齢化・所在不明化に対応するための改正である。
組合員名簿・居住者名簿
区分所有者をまとめた「組合員名簿」と、実際に住んでいる人をまとめた「居住者名簿」のこと。緊急時の連絡や災害時の安否確認、総会の招集などに不可欠であり、管理計画認定制度でも作成・更新が認定基準のひとつとされている。個人情報を含むため、取得・保管・利用には適切な管理が求められる。

区分所有法
正式名称「建物の区分所有等に関する法律」のこと。マンションの管理を区分所有者が共同しておこなう際に、区分所有者間の利害を調整して、円滑な共同生活の場を確保することを目的としています。同法はマンションに関する憲法とも呼ばれておりこの区分所有法をもとに管理組合で管理規約や使用細則等のルールを制定します。

区分所有者
マンションの各住戸(専有部分)を所有する者を区分所有者と呼ぶ。法人、自然人を問いません。

掲示板
分譲マンションにはエントランス等に「掲示板」が必ず設置してあります。マンションの掲示板は管理会社から住人への工事の告知や、理事会からのお知らせなどに利用されます。掲示板は、常に整理整頓を心がけコミュニケーションツールとして活用すべきものです。

原始管理規約
分譲マンションの販売当初の段階で、売り主が用意した管理規約です。マンションの購入時に、内容を確認して承諾の署名捺印をおこなうことで成立します。
下駄履きマンション
マンションの1、2階を住宅以外の店舗や事務所などにしたマンションの俗称。維持管理の面から考えると、目的の異なる建物が共存するため、住宅専用マンションとは異なる複雑さがある。住宅部分では住生活が中心となり、静かで安定的な住環境を目的としているのに対し、店舗部分は不特定多数を対象とした営業をしているため、足並みを揃えるのが難しい。

高経年マンション
高経年マンションとは、築年数の経ったマンションのこと。高経年マンションの問題とは、本格的にマンションの供給が始まった1964年の東京オリンピックの頃からマンションのストック戸数は右肩上がりに増え2019年末現在、約665.5万戸。そのうち、築40年以上の高経年マンションは91.8万戸であり、10年後には213.5万戸に増加が予想され建物や設備の老朽化が深刻化すること。
高圧洗浄
マンションでは雑排水管の清掃を定期的におこなう必要性がある。雑排水管の清掃には、「ワイヤーによる方法」や「水圧による高圧洗浄方法」などがある。分譲マンションの場合には高圧洗浄車を敷地内もしくは全面道路に駐車して、この車両からポンプにより高圧となった水を噴射する高圧洗浄方法が用いられることが多い。

ゴミステーション
マンションのゴミステーションとは、家庭から出たゴミを収集するために一時的に集積する場所のこと。 地域ごとに「ゴミ置場」「ゴミ集積所」など様々な呼び方がある。分譲マンションでは、建物の中や敷地内に設置され管理組合の所有である。ゴミステーションの維持管理は、管理を委託した管理会社の管理員や清掃員がおこなうのが一般的。

コンシェルジュ
マンションのコンシェルジュとは、マンションのフロント・受付に常駐して入居者のサポートやクリーニングや宅配便の取次といった各種サービスの提供、来訪者の対応などの役割を担う者。主に高級マンションや大規模マンションで導入されることが多い。物件により24時間常駐するもの、昼間だけといった場合もある。

【さ行】の管理用語

先取特権
先取特権とは、法律で定められた特定の債権を持つ者が、債務者の財産から他の債権者に優先して弁済を受けられる権利のこと。マンション管理では、区分所有法により、管理組合が持つ管理費・修繕積立金などの債権について、滞納している区分所有者の建物(区分所有権)や室内の動産などに対して先取特権が認められている。これにより、滞納が生じた場合に他の債権者に優先して回収を図ることができる。

修繕積立金ガイドライン
正式名称「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」。国土交通省が公表している、修繕積立金の適正な額の目安を示した指針のこと。専有面積1㎡あたりの月額の目安などが示されている。2024年(令和6年)の改訂では、段階的に値上げする方式について引上げ幅の目安(最終的な額が当初のおおむね1.8倍以内に収まることが望ましい等)が示され、当初から一定額を積み立てる均等積立方式が基本とされた。
自主管理
管理組合がマンション管理会社に委託せず、区分所有者自らが会計や清掃の手配などの管理事務をおこなう方式のこと。委託費用を抑えられる一方、役員の負担が大きく専門知識も必要となるため、近年は一部業務のみを委託する方式や、管理会社への全部委託に移行する組合も多い。
所在等不明区分所有者
相続放棄や転居などにより、調査を尽くしても所在が分からない区分所有者のこと。総会で必要な賛成数が集まらない原因となり、大規模修繕や建替えの妨げとなっていた。2025年(令和7年)の区分所有法改正では、裁判所の関与のもとでこうした区分所有者を決議の母数から除外できる仕組みなどが整備された。

集合インターホン
マンションに設置される集合インターホンの多くは「パナソニック」「アイホン」の2社。集合住宅用のインターホン設備は約15年が寿命とされている。各インターホンメーカーの補修用部品の保有期間は生産終了後約7年のため、設置から時間が経過すると交換部品が不足して、修理が困難となるため全面的な機器の入れ替えが必要になることが多い。リニューアル費用は高額となるため長期修繕計画で予算を確保しておくことが重要となる。
修繕積立金
将来予想される大規模修繕工事に備え、必要な金額を少しずつ積み立てていきます。これを修繕費積立金と呼んでいます。マンションの場合には、大規模修繕工事の直前になって積立金に不足をきたすことがよくあります。そこで、長期修繕計画を策定した上で、十分な修繕積立金を設定する必要です。なお、管理費とは区別して経理します。

使用細則
使用細則とは、管理規約とは別に定めるマンションの生活や運用の具体的なルール。例えば「自転車置場使用細則」「防犯カメラ運用使用細則」などを定めます。管理規約には、マンションの重要な事項を定めていますが、細部までは盛り込めません。
そこで多くのマンションでは使用細則として具体的な事項を定めています。なお、使用細則は、管理規約とはことなり、総会の普通決議により、制定や変更ができます。

地震保険
地震による被害に対する保険です。通常の火災保険では、地震等による損害は補償されません。そこで、管理組合が契約者となる火災保険( マンション総合保険など) に地震保険を付帯して契約できます。
事務管理業務
事務管理業務は「出納業務」「会計業務」「管理運営業務」の三つに分けられます。
重要事項説明
マンション管理会社との契約や更新の前に、管理会社は区分所有者等及び管理者等に対して、契約の重要な事項を説明する義務があります。この重要事項説明は、管理業務主任者がおこなう必要があります。

自転車(サイクル)ラック
自転車ラックは、マンションの敷地面積が限られていたり駐輪台数が決まっているといった場合に、自転車の間隔を定めたり上下に自転車を収納する目的で設置される。マンションの駐輪場に通常設置される自転車ラックは、平面式、2段式、垂直2段式等がある。

ストック戸数
マンションストック戸数とは、既築の分譲マンションの住戸数のこと。令和元年末時点でマンションストック総戸数は約665.5万戸。1世帯当たり平均人員2.33をかけると、約1,551万人が居住している推計となり 、これは国民の約1割にあたる。

専門委員会(修繕委員会)
大規模修繕や規約改正など、専門的な検討を要する特定の課題について調査・検討するために、理事会の下に設けられる委員会のこと。大規模修繕工事を検討する場合の「修繕委員会」が代表例。区分所有者から委員を募り、理事会と連携しながら検討を進め、最終的な意思決定は総会でおこなう。

設立総会(創立総会)
新築マンションにおいて、入居者に引き渡し後、最初に実施される総会を設立総会(=創立総会)と呼んでいる。
専有部分
区分所有権の目的である建物の部分をいいます。仕切壁、床・天井など、構造上区分され、独立して住居、店舗、事務所または倉庫として利用できる部分のことです。

専用使用部分
マンションの各住戸に接する階段やバルコニー、トランクルームなどのように、共用部分でありながら、特定の区分所有者だけが使うことができる部分を専用使用部分と呼んでいます。そして、この専用使用部分を使用できる権利を「専用使用権」といいます。これらの専用使用においては、管理規約や使用細則によってその利用方法や、有償・無償が規定されています。

占有者
マンションの専有部分を所有している者を区分所有者、それ以外の賃借人などを占有者と呼んでいます。占有者は、建物又はその敷地もしくは附属施設の使用方法につき、区分所有者が規約又は集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負います。
設計図書
マンションの図面や仕様書、構造計算書、契約関係書類などの総称のこと。建物の維持管理や大規模修繕、災害時の対応に不可欠な資料であり、管理組合が管理室などで紛失しないよう適切に保管しておくことが重要となる。

総会(集会)
マンションの管理に関する意思決定の場として、総会の制度が設けられています。管理者(理事長)は、少なくとも毎年1回総会を召集しなければなりません。管理組合運営の重要な事項は総会で決議する必要があります。総会は、管理組合の最高意思決定機関と呼ばれています。

総会議事録
区分所有法の第42条において、議長(通常は理事長)は、マンションの集会(総会)の議事録を作成することが義務付けられている。総会における議決事項はすべての関係者に効力を及ぼすので、総会の議事録は重要な記録となります。

損害保険
マンション総合保険は、マンションの共用部に関わる様々な事故を補償するものです。管理組合がマンション総合保険を付保することで火災や給排水管からの漏水事故などのリスクに備えます。また「施設賠償責任」「個人賠償責任」などの特約を追加することで、マンション内で起きた賠償事故全般についても補償されます。最近はマンションの老朽化により水漏れ事故などが増えているため、修繕の実施状況などによっても保険料に違いをつける商品も登場してきている。

善管注意義務
その人の職業や社会的地位等から考えて普通に要求される程度の注意義務のことをいいます。管理会社は委託契約に基づいて委託された業務を善管注意義務をもって管理にあたらなければなりません。

【た行】の管理用語

第三者管理方式(外部管理者方式)
区分所有者以外の専門家(マンション管理士や管理会社など)が「管理者」に就任し、管理組合の運営を担う方式のこと。「外部管理者方式」とも呼ばれる。役員のなり手不足や区分所有者の高齢化への対策として注目されている。一方で、管理者に権限が集中することによる利益相反やチェック機能の確保が課題とされ、国土交通省は2024年(令和6年)に運用上の留意点を示したガイドラインを公表している。
宅配ボックス
居住者の不在時に宅配物を一時的に預かる共用設備のこと。再配達の削減や居住者の利便性向上につながるため、後付けで設置する管理組合も増えている。設置費用や更新費用、利用ルールを管理組合で検討する必要がある。
段階増額積立方式
修繕積立金の積立方法のひとつで、当初の積立額を低く設定し、長期修繕計画にあわせて段階的に引き上げていく方式のこと。購入当初の負担を抑えられる反面、将来の値上げに区分所有者の合意が得られず積立金が不足するリスクがある。国土交通省のガイドラインでは、当初から一定額を積み立てる均等積立方式が基本とされている。
滞納(管理費等の滞納)
区分所有者が管理費や修繕積立金を支払わないこと。放置すると管理組合の運営に支障をきたすため、電話や文書による督促、内容証明郵便、支払督促や少額訴訟といった法的手続きへと段階的に対応する。管理費等の債権には区分所有法上の先取特権があり、また消滅時効(原則5年)に注意して早めに対応することが重要となる。
耐震診断
既存建築物の今後予想される地震に対して安全性の診断。耐震診断の結果、被害が予想される場合には、軽減するために必要な補強や補修などの耐震改修をおこなう必要があります。
タワーマンション
タワーマンションに明確な定義はない。一般的には地上20階以上のマンションを「タワーマンション」「超高層マンション」と呼んでいる。
大規模修繕工事
マンションなどで、12~15年といった一定の時期ごとに計画的にまとめて実施する修繕工事を大規模修繕工事と呼んでいる。国土交通省が2018年に公表した「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」によると、大規模修繕工事にかかる費用は1戸あたり約100万円程度。大規模修繕工事では、外壁の塗装、屋上防水、給水管の修繕等などをおこなう。

建替え円滑化法
正式名称「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」のこと。マンションを建替えるときに必要となる円滑に進めるための様々な手続きや方法が定められています。
建て替え
国土交通省によると平成31年4月1日現在、分譲マンションの建て替え件数(予定を含む)は278件に留まる。分譲マンションの建て替えが少ない理由は、区分所有者の建て替えに掛かる負担額が重い事や、手続きが煩雑な事があげられる。マンションの規模や立地の他、建設費用や分譲価格等の経済条件等により異なるが、分譲マンションの建て替え費用の相場は一戸当たりおよそ1800万円とされている。
団地
一団の土地に複数の建物(棟)が建ち、その土地や附属施設をそれらの建物の所有者が共有している状態のこと。マンションの団地では、各棟ごとの管理組合に加えて、団地全体を管理する「団地管理組合」が組織されることが多い。棟ごとの修繕と団地全体の維持管理の調整や、敷地の共有関係などが、単棟型のマンションにはない特徴となる。

長期修繕計画作成ガイドライン
国土交通省が公表している、長期修繕計画を作成する際の指針のこと。計画期間は新築マンションで30年以上、既存マンションで30年以上かつ大規模修繕工事を2回含む期間とすることなどが目安として示されている。修繕積立金の額を検討する際の基礎資料となる。
マンション長寿命化促進税制
一定の要件を満たす大規模修繕工事をおこなったマンションについて、翌年度の建物部分の固定資産税を減額する制度のこと。2023年度(令和5年度)に創設された。長期修繕計画の作成や一定額以上の修繕積立金の確保などが要件とされ、高経年マンションの適切な修繕を後押しすることを目的としている。

長期修繕計画
長期修繕計画とは、長期的な展望に立った修繕計画です。マンションは設備や部位ごとに傷み具合や寿命がまちまちであるため部分ごとの修繕計画が必要になります。また、長期修繕計画は、繕費積立金の額を変更する場合の根拠を明確に目的もあります。

長期修繕ナビ
長期修繕ナビとは、2020年9月29日に住宅金融支援機構が公開した、マンションの今後40年間の修繕積立金の収支などを試算することができるWEBサービス。 管理組合が長期的視点で修繕積立金の額を見直す際の検討資料として利用できる。正式名は「マンションライフサイクルシミュレーション」。

駐輪場
駐輪場の運用方法は「管理規約」や「使用細則」で定められていることが多い。実務は、管理組合から管理会社に委託している場合が多い。昨今では、空きスペースが不足していることが多いため有料化や登録制が一般的になっている。共用(シェア)自転車の導入を検討する管理組合も増えている。

定期清掃
マンションの定期清掃は、高圧洗浄機やポリッシャー等の機材を使用した専門家による清掃のこと。建物の美観維持や向上を目的として、管理員や清掃員による日常清掃では落とすことが出来ない汚れを定期的に除去する。

適正化推進法
正式名称「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」のこと。多数の区分所有者が居住するマンションにおける良好な居住環境の確保を目的とした法律。
適正化指針
「マンションの管理の適正化に関する指針適正化推進法」によってマンションの管理の適正化を図るために国土交通大臣が定め、公表した指針。
電子ブレーカー
電子ブレーカーとは、マンションの共用部分の電力契約を電力契約の基本料金の削減を目的に取り付けられる装置。通常のブレーカーから電子ブレーカーに変更すると、実際の電気の利用状況に応じたブレーカーの容量を設定できるため、契約電力を引き下げ基本料金の削減ができる。マンションでは通常、機械式駐車場、エレベーター、給排水ポンプなどは200Vの電気を使用するが、これらの機器は実際には常時稼動するわけではない。そこで電子ブレーカーで細かな制御をおこなうことで契約電力を下げてもブレーカーが遮断することなく利用できる。

特別決議
特別の多数者の賛成を要する決議のこと。区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数、もしくは各5分の4以上の多数などにより決する。

特定承継人
不動産売買などにより権利義務を承継した者のこと。特定承継人は管理費等の債権を引き継がなければならないとされています。
特殊建築物調査
特殊建築物定期調査とは、建築基準法第12条各項の定めにより、一定規模以上のマンション管理組合等が建物や設備を定期的に調査して行政庁(各自治体など)に報告する制度のこと。3年に1回、有資格者による調査を実施して、特定行政庁へ報告しなくてはならない。点検・報告の未実施の場合には100万円以下の罰金が科せられる。検査の結果、問題がない場合には「報告済証」が発行される。
ドローンの活用
これまで外壁調査では、足場を組んだり作業員がロープで降下してテストハンマーで打診する方法が主だったが、分譲マンションでもドローンを活用した赤外線による外壁調査がおこなわれるようになった。従来では簡単には調査出来なかった箇所を短時間で調査できるようになり、コスト面でも足場を組む必要がないため、費用を大幅に削減できるメリットがある。一方で非接触方式のため、テストハンマーによる打診方式による調査と比較して精度は落ちるデメリットがある。

【な行】の管理用語

日常修繕
マンションの建物や設備に生じた、故障や破損などの軽微な不具合に対しておこなう修繕のこと。「経常修繕」とも呼ばれる。共用部分の電球交換やちょっとした補修などが該当し、費用は主に管理費から支出される。これに対し、十数年ごとに計画的にまとめて実施する大規模な修繕は大規模修繕工事と呼ばれ、修繕積立金から支出される。
入居のしおり
マンション管理における「入居のしおり」とは、管理規約や使用細則の重要な内容を抜粋して入居者に配布するもの。マンションによっては、マンションのの基本的ルール、日常生活の注意点など具体的なルールを認識してもらうことを目的に配布することがある。

【は行】の管理用語

バリアフリー改修
高齢者や障がいのある人が暮らしやすいように、共用部分の段差解消、スロープや手すりの設置、エントランスの自動ドア化などをおこなう改修のこと。区分所有者の高齢化が進むなかで、長期修繕計画にあわせて検討する管理組合が増えている。

排水設備
マンションの排水設備の系統には主に3種類があり各々別の配管から排水される。なお、雑排水管と汚水管を兼用している場合もある。「1.雑排水管(洗面、浴室、洗濯機、キッチンなど)」「2.汚水管(トイレ)」「3.雨水管(屋上やバルコニーからの雨水)」

排水管清掃
排水管清掃は、マンションの雑排水管を洗浄する作業のこと。マンションの排水管清掃では主に、敷地内に停めた高圧洗浄者から高圧ホースを伸ばし各住戸に入室して台所や浴室の排水口からノズルを差し込み高圧水を噴射することで配管内を清掃します。 年に1回程度の実施が一般的。定期的な排水管清掃をおこない場合のトラブルとしては、排水不良・排水管閉塞・それに伴う溢水事故等があげられます。なお、マンションにおける「排水管清掃」と「雑排水管清掃」は同じ意味で用いられる。

排水管改修工法
排水管の改修工法には、更新(取替)と更生(ライニング)の2つがある。更新(取替)工事の場合には既存配管を撤去して新しい配管に交換する。更生(ライニング)の場合には、既存配管の内部を特殊樹脂でコーティングして配管を延命する措置となる。更生(ライニング)の場合には更新工事と比較して費用は安価で工期は短くて済むが耐用年数は更新工事より短くなるため、どちらの改修工法を選定するかは専門家などの意見を参考に十分に検討する必要がある。

品確法
正式名称「住宅の品質確保の促進等に関する法律」のこと。品確法により、売り主は建物の引渡しの日から最低10年間にわたり瑕疵担保責任を負うこととされています。
標準管理規約
正式名称「マンション標準管理規約」。管理規約を定める場合の標準モデルとして国土交通省が公表している管理規約のひな型のこと。「単棟型」「団地型」「複合用途型」の3種類がある。
標準委託契約書
正式名称「マンション標準管理委託契約書」。国土交通省がマンションの管理組合とマンション管理会社の管理委託契約書の指針として公表しているもの。

普通決議
原則として区分所有者及び議決権の各過半数による決議事項。

フロントマン
マンション管理会社の社員として、マンション管理組合との窓口としての役割を担うのがフロントマンです。 管理会社によって異なるが一人のフロントマンが10~20物件程度のマンションを担当します。業務内容は多岐にわたり、管理組合の理事会や総会に出席して、住人のサポートをおこなう他、滞納者への督促、管理人の指導などもおこないます。管理会社の評価は、担当するフロントマンの能力に大きく影響を受けます。

附置義務制度
駐車場の附置義務制度とは、地方公共団体の附置義務条例により、一定の規模以上の建築物を新築する場合に敷地内に駐車場を設けることを義務付ける制度です。多くの自治体でマンションの駐車場にも条例が適用されています。

ペット飼育(ペット細則)
マンションでのペットの飼育について、その可否や条件を定めること。飼育を認める場合は、頭数や種類、共用部分での扱いなどの具体的なルールを「ペット細則」として使用細則に定めるのが一般的。トラブル防止のため、飼育の届出やルールの遵守を求める仕組みを整えることが重要となる。
ベランダ
マンションのベランダとは、建物の外に張り出した部分で屋根がかかっているものをいう。 マンションのベランダは、住戸の所有者の「専有部分」ではなく、避難経路としての役割があるため「共用部分」とされる。ベランダの利用方法は管理規約で制限が設けられているのが一般的。

弁護士
マンション管理組合における弁護士の活用とは、管理費や修繕積立金などの長期滞納者への内容証明、支払督促、少額訴訟などの法的処置のほか、区分所有者に対する違反行為の差し止めなどの訴訟を行う場合に依頼することが多い。

防災マニュアル(マンション防災)
地震や水害などの災害に備え、避難方法や安否確認の手順、防災備蓄、初期対応の役割分担などをまとめた手引きのこと。マンションは在宅避難が基本とされることが多く、管理組合が主体となって防災マニュアルの整備や防災訓練を進めることが推奨されている。

包括承継人
不動産の相続などにより権利義務の一切を承継する者のこと。
法定点検
分譲マンションの法定点検とは法律で義務付けられている建物や設備の点検のこと。(内容は地域によって異なる場合があります。)点検業務には法定点検の他に「任意点検」があるが、法定点検とは、消防設備点検やエレベーター点検など一定の資格者がおこなうことが義務付けられている点検のこと。 建物や設備ごとに関係する法律が異なり、法定点検の内容や実施頻度は、各法律によって定められている。主な法定点検には、エレベーター保守点検、貯水槽清掃、浄化槽設備点検、ディスポーザー処理槽点検業務、建築設備定期点検、特殊建築物定期調査、消防設備点検などがあげられる。

法定耐用年数
マンションなどの鉄筋コンクリート造の建物の法定耐用年数は、47年と定められている。この年数は減価償却の計算に使われるもので、マンションの実際の寿命とは関係がない。
防火管理者
マンションでは、延べ面積500㎡以上、全体の収容人員50人以上の場合には防火管理者の選任が必要です。防火管理者は、防火管理者資格講習の課程を修了して資格を取得する必要があります。マンションの場合には、主に住人から防火管理者が選任されますが、昨今では、防火管理の専門家に委託するケースも増えてきました。防火管理者には、火災の発生を未然に防止し、万一火災が発生した場合には、その被害を最小限にとどめるように対策を講じる役割があります。

防火管理者資格講習
防火管理者になるためには、各消防機関等が実施する防火管理者資格講習を受講して防火管理者資格を取得する必要があります。資格講習は主に平日の2日間にわたっておこなわれることが多いため講習受講が負担になっています。これがマンションにおける防火管理者のなり手不足のひとつの原因となっています。

防火管理者外部委託
マンションの防火管理者は消防署長が認める場合に限り、住民以外の外部の防火管理の専門家に委託することが可能です。昨今では、マンションの住人による防火管理者のなり手がいないことを背景に、防火管理者を防火管理の専門家に外部委託するケースが増えています。

防犯カメラ
マンションにおいての防犯カメラは、犯罪を防止することを目的として共用廊下、駐車場、エレベーターホールなど死角になりやすい場所や、抑止力のために目立つ場所に設置する。近年、マンションにおける防犯カメラの導入率が高まっている。マンション管理組合で防犯カメラを導入する場合にはプライバシー確保のために「防犯カメラの運用ルール」の制定が必要となる。

【ま行】の管理用語

マンション
マンションとは、一般的にアパートよりも大型の共同住宅を表す。鉄骨コンクリート構造のものが多い。国交省によると、2019年末時点でマンションは全国に665万5000戸。国民の8人に1人にあたる、1551万人がマンションに居住している
マンション管理
マンション管理は、各住戸の所有者で構成される「管理組合」が主体となっておこないます。マンション管理組合の活動によって、住人の生活のルールをつくり、建物や設備を健全な状態に保ちマンションの資産価値を維持します。
マンション管理業協会
一般社団法人マンション管理業協会は、分譲マンションの管理に関する問題が社会的に注目されはじめた、昭和54年に誕生。マンションの管理業務をおこなうマンション管理業者などから構成されている。また、国土交通大臣による指定機関として、国家資格「管理業務主任者」の試験および講習を開催している。
マンション管理業
マンション管理組合から委託を受けて管理事務を業としておこなうもの。マンション管理の適正化の推進に関する法律により登録が定められており、同法律により様々な制限を受ける。なお、マンションの区分所有者等が自主管理で当該マンションの管理をおこなう場合にはマンション管理業から除かれる。マンション管理業者には、マンションデベロッパーのグループ企業や独立系の管理会社がある。
マンション管理の資格
マンション管理の2大資格とされているのは「マンション管理士」と「管理業務主任者。共にマンション管理の国家試験であり、試験日も近く出題範囲も重複するため同時取得を目指す者も多い。どちらもマンション管理にかかわる国家資格だが資格の立ち位置には違いがある。管理業務主任者は主にマンション管理会社に勤めている者に必要な資格。マンション管理士は、マンション管理組合のコンサルタントとして対外的に一定の専門知識を有している事を証明するための国家資格となる。

マンション管理士
マンション管理士は国土交通大臣等の実施する試験に合格し、マンション管理士として登録した者。管理組合から依頼を受けて管理に関する支援業務おこなうことを主な業務としている。

マンション管理センター
公益財団法人マンション管理センターは、1985年(昭和60年)にマンション管理組合や区分所有者などを支援を支援するため、国より指定を受けた公益財団法人。マンション管理についての指導や相談、情報の提供、大規模修繕工事に関わる支援をおこなっている。また、「マンション管理適正化法」に基づき、マンション管理士試験の実施や登録機関としての指定を受けている。

マンションみらいネット
(財)マンション管理センターが実施。管理組合の文書や図面を電子化して整理・保管する機能や、インターネットを通して組合員が情報を共有化することが可能。

マンション維持修繕技術者
マンション維持修繕技術者とは平成14年度より実施している一般社団法人マンション管理業協会の認定資格です。試験に合格して登録することで「マンション維持修繕技術者」と称することができます。マンションの維持・修繕に関して一定水準の知識と技術を有していることを対外的に証明することができます。主にマンション管理関連の業務に関わる者が、マンション管理士や管理業務主任者資格を取得した後に取得を目指す資格です。

マンション管理適正評価制度
2022年4月に改正マンション管理適正化法施行開始予定の国の制度。分譲マンションの維持管理の適正化のため、マンションの管理状態をチェックして管理が適正で高評価を得られたマンションは結果に応じて、保険料の料率見直しなどのメリットが受けとれる制度。

マンションコミュニティ(口コミ掲示板)
マンションコミュニティ(口コミ掲示板)とは、ミクル株式会社が運営する「マンションに関する」掲示板サイト。マンションの購入検討者やマンションの住人を対象にしている。

マンションすまい・る債
「マンションすまい・る債」は住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)がマンション管理組合向けに発行する債券。2020年4月現在の応募実績は約2万管理組合。同機構の調査によれば「積立ての理由」の1位は「機構発行の債券で安全・安心だから」。毎年1回、最大10回まで継続購入することが可能です。比較的利回りがよく、マンション管理組合にとっては修繕積立金を計画的に運用しやすい金融商品です。2020年度「マンションすまい・る債」の募集結果は、募集口数150,000口(1口50万円)に対し、応募口数86,684口、応募組合数1,521組合となった。2020年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、マンション管理組合の総会が延期となり応募手続きが滞ったことから前年度と比較して減少した。

マンション防災推進アドバイザー
マンション防災推進アドバイザーは、一般社団法人日本環境保健機構が運営する民間資格。主に、分譲マンションの管理組合理事や防火管理者を対象としている。マンション防災推進アドバイザー講習を受講した後にレポートを提出し、一定水準以上の成績を収めたものが資格認定される。資格習得を通じてマンション防災を現場で支援するために必要な知識の獲得を目指す。

民泊
住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行され、分譲マンションにおいても、一定のルールのもと民泊が解禁されることになり、民泊が実施され得ることになった。管理組合で民泊を禁止する場合には、あらかじめ民泊を禁止することを管理規約で明確化しておくことが重要となる。なお、マンション標準管理規約では、民泊を可能とする場合と禁止する場合の双方の規定例を示している。

無断駐車
マンション敷地内の無断駐車については、管理組合が抱える問題のひとつです。住人による無断駐車の他、来客、近隣住人などによる確信犯的な無断駐車がおこなわれる恐れがあります。マンション敷地内の無断駐車は、緊急時の消防車、救急車などの車両の進入の妨げになるなどの弊害が生じます。マンションの敷地内は道路交通法違反で警察がレッカー移動する対象とはなりません。「駐車禁止」の張り紙や監視カメラの設置、理事会の見回り等の対応をおこないます。

【や行】の管理用語

役員
マンション管理組合の役員は「理事」と「監事」で構成される。 理事会の役員には理事長、副理事長、理事、会計担当理事、監事がある。なお、監事には、管理組合の業務を執行する理事会を監視する役割があり理事会での議決権はない。

【ら行】の管理用語

リノベーション
専有部分などに大規模な改修をおこない、間取りや設備を一新して住宅としての性能や価値を高めること。設備の交換や修理を指すリフォームよりも大がかりな工事を指して使われることが多い。専有部分の工事であっても、共用部分にかかわる場合は管理規約に基づく届出や承認が必要となる。

理事長
マンション管理組合を代表し、管理組合の最高責任者といえる立場。管理規約では、理事長を管理者とすることが一般的。

理事長代行
理事長代行とは、分譲マンションの「理事長」に区分所有者以外のマンション管理士等の専門家が有料で就任するサービスのこと。「管理者代行方式」「第三者管理方式」とも呼ばれる。分譲マンションでは一般的に、理事長には、マンションに居住する区分所有者が就任するが、近年「住人の高齢化」や「意識の変化」などもあり、理事のなり手不足の問題が生じている。役員の中でも負担の重い理事長職は特になり手が見つからないことからこうした専門家による理事長代行サービスが広がっている。

理事
理事は、総会の決議によって選任される理事会のメンバー。マンションの規模や運営によって「会計担当」「町会担当」といった役職が与えられることが多い。
理事会
理事会は、理事により構成される業務執行機関のこと。理事会は、通常は区分所有者から総会で選任された複数の理事で構成され、管理組合の総会議決事項や管理規約に定められた業務をおこなう。

リプレイス
管理会社への不満などを理由に、管理を委託している管理会社を変更すること。管理会社のリプレイス(=変更)には総会の決議が必要。マンション管理会社のリプレイにはメリット・ デメリットがあるので慎重に検討をおこなうことが重要。

劣化診断
主に大規模修繕工事や長期修繕計画の作成の前に専門の機材等を用いて、建物の劣化状況を調査すること。

【わ行】の管理用語

A

AED設備
AEDの正式名称は「自動体外式除細動器」といい、従来のAEDは、資格を持った医療従事者だけが使えるに限られていたが、2004 年に厚生労働省の通達により医療知識のない一般の方も使用できるようなり、マンションでも住人自らが使用できるようになったことから、AEDを設置したマンションも増えている

E

EV充電設備
電気自動車用の充電設備のこと。EV充電ステーションとも呼ばれる。「普通充電器」と「急速充電器」の2種類がある。主にマンションに導入される充電設備は「普通充電器」の200Vタイプである。

I

IT総会
マション管理組合の総会をパソコン・タブレット・スマートフォン等を利用して「リアル+オンライン」で総会を開催する仕組み。コロナ禍の影響でリアルで集まるのが困難な中で、管理会社の大和ライフネクストが実証実験を開始した。(2020/9/26)

L

LED照明化
マンション共用部の共用廊下やエントランスの照明など、長時間点灯する照明をLED化することで節電効果が得られ、共用部の電気代を削減できる、照明をLED化するには、既存の照明器具はそのままで、単純に電球をLED電球に交換する場合のほか、既設の照明器具を交換してLED対応にする場合がある。昨今ではLED一体型の器具を選択する場合も多い。
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