マンションや共同住宅での暮らしというと「ご近所付き合いが煩わしい」と感じる方が多いようです。しかし昨今では、住人の高齢化や震災などの影響で、コミュニティの大切さが見直されています。共同生活の中で挨拶が気持ちよく交わされる関係。そして、いざというときに頼れる専門家がいる。そんな新しい暮らしのかたちが求められています。

マンションで大規模修繕工事をおこなう体制づくり「修繕委員会の立ち上げ」

大規模修繕工事は管理組合がおこなう一大プロジェクトですので、マンションによっては「大規模修繕委員会」などの専門委員会のを立ち上げをおこなうケースがあります。管理組合の役員(理事)が輪番などにより大規模修繕工事の期間中に任期が終了して入れ替わる場合には、こうした専門委員会を組織して継続性を確保することが望ましいでしょう。

大規模修繕委員会(専門委員会)の設置

大規模修繕工事は計画から工事完了まで2〜3年かかることもあり、一般的な理事の任期である1~2年より長くなることもあります。

そこで、理事会とは別の組織として、大規模修繕工事の計画段階から「大規模修繕委員会」の設置を検討します。委員会の任期は工事終了までとすることで理事が入れ替わっても検討事項の継続性を確保します。

大規模修繕委員会は、大規模修繕工事の「工事の範囲」や「工法」「施工業者の候補」選定などを業務とします。

こうした、大規模修繕工事における専門委員会のことを一般的に「修繕委員会」「計画修繕委員会」等と呼んでいます。

専門委員会の設置が難しい場合

小規模なマンションでは、委員会のメンバーを集めるのが困難なため、大規模修繕委員会が構成できない場合には、大規模修繕工事の期間中は、理事の人数を増やすなどの対応を行ないます。

大規模修繕委員会のメンバーの募集

専門委員会は、マンションの組合員の中から「建築」や「工事」などの関係者や知識を持つ方を掲示板などを通して募集することでメンバーを集めます。

また、専門知識は必要なくても大規模修繕に関心の高く、マンションの状況をよく知っているメンバーを加えることも有益なことです。

「大規模修繕委員会」の権限は制限が必要

委員会は大規模修繕工事の業者の選定や工事内容などに深く関わりますが、専門委員会はあくまで、理事会の諮問機関ですので決定権は理事会にあります。

注意すべき事項として、委員会には「建築」や「工事」などの造詣の深いメンバーがいますので、自ずと工事の進行にあたっては発言力が強くなりがちです。

理事会に決定権があることを明確にするためにも、専門委員会に理事を参加させたり、修繕委員のメンバーに理事が加わるなどの体制にしておくことも必要です。

総括

大規模修繕工事期間中の管理組合の理事に、必ずしも工事ついての専門的知識をもつ方がいるとは限りません。

したがって、専門委員会を立ち上げて、知識をもった委員に深く大規模修繕工事にかかわってもううことは管理組合にとって有益なことです。

一方で、専門委員会のメンバーに施工会社の社員などがなった場合には、利益相反などのトラブルに発展する心配もあります。

こうした関係者を委員にする場合には、あららかじめ、施工業者の選定には関与しないなどのルールを明確にしておく必要があるでしょう。