マンションや共同住宅での暮らしというと「ご近所付き合いが煩わしい」と感じる方が多いようです。しかし昨今では、住人の高齢化や震災などの影響で、コミュニティの大切さが見直されています。共同生活の中で挨拶が気持ちよく交わされる関係。そして、いざというときに頼れる専門家がいる。そんな新しい暮らしのかたちが求められています。

大規模修繕工事の設計監理方式におけるコンサルタントの選び方のポイント

マンション管理組合がおこなう設計監理方式における成功への第一歩は、設計コンコンサルタント選びです。良い大規模修繕工事をおこなうためには、管理組合にとって最適なコンサルタントを選択することは重要なポイントになりますが、工事やマンション管理の知識の少ない管理組合の理事や修繕委員のメンバーにとっては、簡単なことではありません。ここでは大規模修繕工事の設計コンサルタントの選定のポイントについて考えていきます。

設計コンサルタント選びの難しさ

大規模修繕工事の設計コンサルタントは、施工会社と違い、目に見える形での結果を提供するわけではないため得てして業務内容が曖昧になりがちです。

また、選定の段階では、実際に設計コンサルタントの業務である建物調査や診断などの結果を提出させてプレゼンテーションをさせるようなことはできないため、良いコンサルタントをどのように選択するかは非常に難しい問題になります。

最近では管理組合も知識を得て、設計コンサルタント選びでも、数社に対して面接をして決めるケースがほとんどです。公募などをおこなって複数社を集めた上でプレゼン会を実施するなどして、十分に競争原理を働かせることで優れた設計コンサルタントの選定を目指しています。

設計コンサルタントの選定コンサルはマンション管理士?

このように、施工業者を選定とするのと同じように、設計コンサルタントの選定をおこなうという状況も生まれています。

さらに、マンション管理士が設計コンサルント選定のコンサルタントとして採用されるケースもあります。日常から付き合いのある信頼できるマンション管理士が管理組合にいればこうした方法も選択肢にはなるでしょう。

もちろんすべてのマンション管理士が大規模修繕工事に詳しいとは限らないため、場合によっては管理組合の希望通りにはならないこともあります。マンション管理士に設計コンサルタント選びを全面的にお任せするといった扱いは避けるべきでしょう。

このように設計コンサルタント選びも、非常に手間のかかる作業になっているのが現状です。

良い設計コンサルタント選びで重視すべきポイント

設計コンサルタントの選考基準は事務所の規模、資本金・従業員数・実績などが数値で比較しやすい項目ではありますが、良いコンサルタントを選ぶ上で、最も重要視すべきは、実際に業務をおこなうコンサルタント本人の能力や人柄です。

設計事務所は、複数の建築士を抱えていますが、工事が成功するか失敗に終わるは、実際に工事の設計監理を行う建築士本人の能力次第です。

ですから、実際に設計監理を担当する建築士と理事会やプレゼン会を通して交流を重ね、その能力を見極めて選ぶことが重要でしょう。

総括

大規模修繕工事の設計監理方式における設計コンサルタントの役割は非常に重要なものです。管理組合には予算が限られる中で、工事の優先順位をつけたり、優良な施工会社の選定にも関わります。

昨今では悪質なコンサルタントの問題も取り沙汰されて、管理組合も設計コンサルタント選びに疑心暗鬼になっています。設計事務所の規模にとらわれず、設計監理者となる建築士個人の人柄や能力を重視することが、大切なことだと考えます。