監事は、管理組合の役員として重要な役割があり権限は理事長以上?

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編集部

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管理組合の役員は「理事」と「監事」に大別されます。理事の仕事は主に管理組合の業務を執行する役割を担います。それに対して監事は管理組合の業務の執行状況と、管理組合の財産をチェックする役割を担います。これらのチェックのことを監査といい、監事はその監査結果を通常総会で報告することが義務付けられています。今回は管理組合の監事の業務について学んでいきます。

管理組合の監事の業務

管理組合の監事の仕事は大別すると、管理組合の「業務監査」と「会計監査」の2つです。しかし、管理会社に業務を委託している一般的な管理組合での監事の実際の仕事は、定期総会の前に管理会社からの指示にしたがって、監査資料に目を通すだけといったことが多いでしょう。

業務監査│監事の仕事1

業務監査とは文字通り管理組合の業務が適切におこわれているかチェックすることです。管理組合の業務が管理規約や使用細則そして総会決議などに基づき適切に運営されているか、総会で承認された事業計画で予定されている点検や清掃、修繕工事などが適切に実施されているか監査します。

会計監査│監事の仕事2

管理組合の財産の管理が適切に行われているかチェックすることです。例えば前年度の総会で決議された予算に基づいて、適切に支出が行われているか用途のわからない支出が行われていないかといったことを監査します。

「監事」と「理事」との違いと注意点

監事の実務においての注意点としては監事は役員ですが理事ではないことです。したがって、監事は理事会の各議題の議決に加わることはできません。また監事は管理組合の業務や財産状況を監査する立場になりますので理事と兼任することはできません。

監事は理事会に出席するの?

監事は理事ではありませんので本来は理事会に出席する必要性はありませんが、管理規約によって理事会への出席が義務付けれている場合や、管理規約の定めにかかわらず管理組合の慣例で監事も理事会に出席するケースが多いようです。

監事の専門家への外部委託

管理組合員から選ばれる会計知識が十分ではない監事が、管理組合の会計をチェックをすることは簡単ではありません。実際には管理組合の財産の管理は、業務を委託している管理会社任せになっているのが現実です。
そこで、外部の専門家に監事を委託するケースが増えてきました。

監事の外部委託は費用負担が課題

これまで、一般的な分譲マンションで外部監査が実施されてこなかったのは、外部の専門家による監査の必要性を認識していても、費用負担の面で躊躇するケースが多く、特に小規模のマンションでは費用負担がネックになっているからです。

小規模な管理組合では費用負担の面で、会計士等の外部の専門家に監査を依頼するのは難しいかもしれません。しかし輪番制で選ばれた一般の方に管理組合の財産を監査させることにはリスクがあります。今後はマンション管理士や会計士等の専門家による外部監査を検討する必要があるでしょう。

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管理組合監査の主要項目チェックリスト

マンション管理業協会のホームページから「管理組合監査 主要項目チェックリスト」をダウンロードできます。このチェックリストは監事が「業務監査」「会計監査」をおこない、総会で報告するために必要な一般的な項目を確認できるように構成されています。
マンション管理組合監査の主要項目チェックリスト

この記事のまとめ

マンション管理組合の役員は「理事(理事長や副理事長等)」と「監事」で構成されます。管理組合は、理事会の合議制によって運営されていく中で、監事は「理事会の業務執行」や「管理組合の会計」についてチェックをおこなう大切な役割を担っています。

監事は、管理組合の決算時に会計書類に目を通して不正が行なわれていないか監査をおこなわなければなりません。しかしながら「会計」や「マンション管理」等の専門知識が不足している区分所有者による監事では、そのチェック機能におのずと限界があります。

管理組合の大切な財産を守るための監査機能を有効なものにするために、今後は外部の専門家(公認会計士やマンション管理士)を監事に採用することも一般的になっていくでしょう。

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