マンションや共同住宅での暮らしというと「ご近所付き合いが煩わしい」と感じる方が多いようです。しかし昨今では、住人の高齢化や震災などの影響で、コミュニティの大切さが見直されています。共同生活の中で挨拶が気持ちよく交わされる関係。そして、いざというときに頼れる専門家がいる。そんな新しい暮らしのかたちが求められています。

マンションの大規模修繕の「設計監理方式」と「責任施工方式」2つの方法

マンションの資産価値を維持するために最も大事なのが大規模修繕ですが、マンションの大規模修繕工事の進め方には一般的に「設計監理方式」と「責任施工方式」の二つに方法があります。それぞれの方式の特徴について今回は学んでいきます。

大規模修繕工事の2つの方式

大規模修繕工事の方式1│設計監理方式

設計監理方式は「設計事務所」「管理会社」等のコンサルタントを選び、そのコンサルタントに「調査・診断」「修繕設計」「工事監理」などの専門的な部分を委託する方式です。設計(コンサルタント)と施工(会社)とを分離して別の業者を使うことになりますので、両方に費用コストはかかりますが、監理会社が管理組合の立場で工事をチェックしてくれる安心感から、現在ではマンションの大規模修繕工事においての主流の方式になっています。

設計コンサルタントの選定に当たっては、1社を指名する場合、複数の候補から選定する場合がありますが、後者の場合には、公募などで複数の候補者を選びヒアリング等をおこなった上で候補者を選定する方法が一般的です。

大規模修繕工事の方式2│責任施工方式

責任施工方式は、施工会社数社のうちから1社を選んで、「調査・診断」「修繕設計」「施工」まで一任して請け負わせる方式です。

責任施工方式の場合は、工事の監理者がいないため、理事会や修繕委員会のメンバーが自ら工事の内容をチェックすることが必要です。

また、責任施工方式の場合には、施工会社とのやりとりを直接、理事や修繕委員会のメンバーがおこなうことになるため、マンションの住人の中に、一級建築士など専門家がいる場合は問題はありませんが、管理組合による理解が不十分な場合には、別途専門家の支援を受ける方法もあります。

施工業者の選択にあたっては、管理会社など特定の業者1社にはじめから任せてしまうこともできますが、少なくとも相見積もりを取るなど、競争原理を取り入れる必要があるでしょう。

責任施工方式では、専門的な第三者によるチェックがないので、施工会社の選定方法と管理組合の体制が課題となります。

一方で、責任施工方式のメリットとしては、管理組合が、基本的に施工業者の1社とだけのやりとりですむため、連絡や意思疎通は容易におこなえます。また、発注までの流れが簡単なため、検討期間を短縮して素早く工事が始めることが可能となります。

このように、現状では分譲マンションでは、設計監理方式を採用することが主流となっていますが、責任施工方式にもメリットが数多くあります。

総括

「責任施工方式」か「設計監理方式」、いずれの方式を採用するにしても最も大切なことは、信頼できる業者選びです。

どちらの方式にもメリット・デメリットがありますので採用にあたっては慎重に検討して、管理組合の実情にあった選択をすることが大切です。