マンションや共同住宅での暮らしというと「ご近所付き合いが煩わしい」と感じる方が多いようです。しかし昨今では、住人の高齢化や震災などの影響で、コミュニティの大切さが見直されています。共同生活の中で挨拶が気持ちよく交わされる関係。そして、いざというときに頼れる専門家がいる。そんな新しい暮らしのかたちが求められています。

マンション管理会社の変更を審議するための「臨時総会」開催の方法

マンション管理会社の変更(リプレイス)においては、複数のマンション管理会社によるプレゼンテーション会を経て、理事会で推薦するマンション管理会社の1社を決定します。次に管理会社の変更を審議するための総会の開催準備をはじめます。今回は、マンション管理会社の変更を審議するための総会開催の準備について学んでいきます。

「管理会社変更」を審議する総会

マンション管理会社変更(リプレイス)を審議する総会は、年に1度開催される通常(定期)総会に合わせて、マンション管理会社変更の議案を上程しても良いのですが、タイミングがあわない場合には「臨時総会」を開催して、マンション管理会社の変更について審議します。

重要事項説明会の開催
なお「管理組合」と「管理会社」が「管理委託契約」を締結する場合には、あらかじめ管理会社が「重要事項説明会を開催」することが義務付けられており、総会で「管理会社変更について」の議案の審議に諮る前に「重要事項説明会」を開催する必要があります。一般的には総会と同日に、新しいマンション管理会社主催による重要事項説明会を開催します。

「管理会社変更」の臨時総会開催の準備

臨時総会開催の流れ

  1. 総会開催日の決定
  2. 総会の会場の予約
  3. 総会議案書の作成
  4. 総会議案書の配布

「管理会社変更」を審議する臨時総会は、組合員が参加しやすい「土・日曜日」や「平日の夜間」に設定します。日程が決まったら、総会の会場を確保するために、マンションの集会室や公民館、地域センター等の会場の予約をします。

その後、「管理会社変更」と「新管理会社」との「管理委託契約締結についての議案」の作成に取り掛かります。「総会の議案書」が完成したら、総会の開催案内を各戸に配布します。「マンションに居住していない」区分所有者については、管理会社から「議案書」とともに「開催案内」を郵送するのが一般的です。また、出席者を増やすために、掲示板に目立つように総会の案内を掲示することも忘れないようにします。

管理会社変更のための議案書

マンション管理会社変更の総会議案書の作成について、現行のマンション管理会社の協力が得られない場合には、理事会が中心となって作成します。この場合には、新しいマンション管理会社に支援を依頼します。

総会の議案書には、他の組合員からの支持をもらうために、理事会が「新管理会社候補を選定した理由」などについて、できる限り詳しく説明することが望ましいでしょう。総会の議案書には「管理会社変更に関する議案」のほか「新しい管理会社と管理組合の管理委託契約書の案」を添付します。

議案書では「現行の管理会社の解約日」や「新しい管理会社の管理委託契約の開始日」についても承認を諮ります。

なお、総会での議案の審議の前には、新しい管理会社主催による「委託契約についての重要事項説明会」が開催されます。

補足1│質疑応答の問答集の事前作成

マンション管理会社の変更(リプレイス)は、組合員にとって重大なことであり、マンション管理会社変更の議案審議の中で、総会参加者から「理事」や「新しいマンション管理会社の担当者」に対して多数の質問があがることが想定されます。的確に質問に回答できるように、理事会などで質疑応答の問答集を作成しておくのも良い方法です。

補足2│重要事項説明会とは?

総会決議前には、新しいマンション管理会社が重要事項説明を実施します。これは、マンション管理適正化法に基づき必ずおこなわなければなりません。

マンション管理適正化法(第72条)
マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結しようとするときは、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより説明会を開催し、管理受託契約の内容及びその履行に関する事項であって国土交通省令で定めるものについて説明をさせなければならない

総括

マンション管理会社変更についての「臨時総会」の開催準備で大切なことは、「現行の管理会社」の積極的な協力を得ることは難しいため、理事会主体で開催準備をすすめることです。

議案の作成については、「新しい管理会社」のサポートを受けることが可能ですが、総会の「会場の予約」や「議案の配布」などは、これまでの「管理会社」と「理事会」でおこなうほかありません。

作成する「総会の議案書」には、これまでの理事会での検討の経緯を詳細に記載することで、管理会社変更に反対する組合員に対して理解を得られるようにします。

この「臨時総会」でマンション管理会社変更が承認されることで、新しいマンション管理会社に変更することが正式に決定して、今後は双方のマンション管理会社の引き継ぎ期間にはいります。

双方のマンション管理会社だけに引継ぎを任せるのでなく、理事も積極的に関与して、これまでの管理の履歴などが失われないように、新旧のマンション管理会社と一緒に引継ぎに取り組んでいきます。