マンションや共同住宅での暮らしというと「ご近所付き合いが煩わしい」と感じる方が多いようです。しかし昨今では、住人の高齢化や震災などの影響で、コミュニティの大切さが見直されています。共同生活の中で挨拶が気持ちよく交わされる関係。そして、いざというときに頼れる専門家がいる。そんな新しい暮らしのかたちが求められています。

新マンション管理会社候補による管理会社選定のためのプレゼン会を開催

マンション管理会社の変更(リプレイス)を検討する場合には、複数の管理会社の見積書を参考に、理事会で比較検討してプレゼンテーション会に参加する管理会社を選考します。今回は、マンション管理会社選考を目的としたプレゼンテーション会の開催において理事がおこなうべき対応について学んでいきます。

マンション管理会社によるプレゼンテーション

理事会が見積り依頼をしたマンション管理会社から見積り書が届いたら、理事会で依頼した仕様書どおりに作成されているか確認した後、見積り金額や提案内容を比較検討して複数社の内から3社程度に絞り込みます。プレゼンテーション会に参加する管理会社があまり多すぎても最終的な選考が困難になることから3社程度まで理事会で絞り込みます。その後、理事会が中心となって選定したマンション管理会社によるプレゼンテーション会を開催します。プレゼンテーション会には理事だけではなく他の組合員からも参加を募りましょう。なお、プレゼンテーション会の後に、理事会で最終候補一社を選びます。

プレゼン会のタイムスケジュール

タイムスケジュールの例

  1. 理事から経緯について説明
  2. プレゼンテーション30分
  3. 質疑応答~30分

( 各社 ② ~ ③ を繰り返します )

プレゼンテーション会では、新管理会社候補となる企業3社程度がプレゼンテーションをおこなうことが一般的です。時間内で終了するように1社あたり長くても1時間以内に終わるような時間設定が適切です。プレゼン開催当時は、まず理事長からこれまでの経緯説明をしうたうえで、マンション管理会社各社のプレゼンに移ります。

管理会社選考のためのプレゼン会を成功させるポイント

ポイント1│役員(理事)以外の組合員も参加

プレゼンテーション会には、希望する組合員も参加できるようにします。管理を依頼する管理会社を変更するということは、居住者全員にとって、影響の大きい事柄です。理事以外の組合員にも参加いただくことで、その後の合意形成も図りやすくなります。プレゼンテーション会には、役員(理事)だけでなく希望する組合員が参加できることが望ましいでしょう。

ポイント2│物件担当者(フロントマン)の参加

プレゼンテーション会には、営業担当者だけでなく物件の担当予定者にも出席してもらいます。マンション管理会社の満足度には、物件担当者(フロントマン)の力量が大きく影響するため、管理会社選定のための判断材料として、物件担当者予定者を事前に確認することは非常に重要なことです。

ポイント3│現行の管理会社の参加

現行の管理会社から希望があれば、プレゼンテーション会に参加させるようにします。マンションのことを一番理解しているのは現行の管理会社であることには間違いがないため、 見直しを検討したけどやはり元の管理会社の方が良いといったことも少なくありません。例えそうなったとしても、管理会社変更を検討したことで、管理委託費の減額や今後の業務に緊張感を与えることができれば、これまでの労力は無駄にはなりません。

ポイント4│理事からの質問は事前に統一する

プレゼンの質問事項は事前に理事会で協議した上で、あらかじめまとめておきます。これは、各社に同じ質問をすることで、対応を公平に比較するためや質問の抜けを防ぐための措置です。できれば当日に物件担当(フロントマン)予定者にも出席してもらい、物件担当者にも質問をおこなうことで、管理に対する考え方や人柄を確認するようにします。

総括

ここでは管理会社選考のためのプレゼンテーション会について説明をおこなってきましたが、パワーポイントなどを利用した各社からのプレゼンは、基本的には、事前に社内で作成した雛形に多少修正を加えたものです。いってみればプレゼンテーションの良し悪しは管理の能力とは必ずしも関係がありません。一般的には独立系の管理会社の場合には、積極的にリプレイスをおこなっていることもあって、プレゼンの資料の作成や営業担当者の説明もこなれている印象があります。このプレゼンテーション会でみるべきポイントは、プレゼンの資料が立派であるといったことよりも、質疑での印象やプレゼン会にいたるまでの対応などの方が選考には重要視すべき事項といえます。なお、このプレゼン会の後に、理事会でマンション管理会社を1社を選定し、マンション管理会社変更承認のための総会準備に移ります。