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マンション管理組合の通常総会と臨時総会|違い・招集手続き・2026年施行の改正


マンション通常総会と臨時総会の違い・招集手続き

UPDATE|通常総会・臨時総会の違いと2026年施行の改正

「通常総会と臨時総会はどう違う?」「招集通知はいつまでに?」「2026年施行の改正区分所有法で何が変わった?」──管理組合の理事会からよく寄せられるこれらの疑問に、区分所有法と標準管理規約の両面から明確に回答。開催手続きの基本、決議要件緩和、WEB総会の明文化、出席率向上の工夫まで網羅解説します。

マンション管理組合の意思決定はすべて「総会」で行われます。総会には、新会計年度開始から2か月以内に必ず開催する「通常総会」と、必要に応じて随時開催できる「臨時総会」の2種類があり、それぞれ開催時期・招集要件・議案の範囲が異なります。

本記事では、通常総会と臨時総会の違い、招集通知や議事録作成など手続きの基本、2026年施行の改正区分所有法で変わったポイント、出席率を上げる実務の工夫まで、理事会運営の基礎から整理して解説します。

こんな方におすすめの記事です

  • はじめて総会を運営する新任の理事長・理事
  • 臨時総会を開くべきか迷っている理事会
  • 2026年施行の改正区分所有法の影響を把握したい管理組合
  • 総会の出席率低下に悩んでいる理事会

通常総会と臨時総会の違い|開催頻度・議案・招集権者

総会は、管理費・修繕積立金の使途、管理会社との委託契約、役員の選任など、管理組合の重要事項をすべて決定する最高意思決定機関です。開催形態は通常総会と臨時総会の2種類があり、役割が明確に分かれています。

項目通常総会臨時総会
開催頻度年1回(義務)必要に応じて随時
開催時期新会計年度開始から2か月以内定めなし
主な議案決算・予算・事業報告・役員選任管理会社変更・大規模修繕・規約改正など
招集権者理事長理事長/組合員の5分の1以上の請求
招集通知期限開催日の2週間前まで開催日の2週間前まで(緊急時は短縮可)

通常総会:年1回必ず開催する義務的な総会

通常総会は、標準管理規約第42条により新会計年度開始から2か月以内の開催が義務付けられています。3月末決算のマンションなら、5月末までに開催する必要があります。通常総会で審議される主な議題は以下のとおりです。

  • 決算報告の承認:収支計算書・貸借対照表・財産目録
  • 事業計画・予算案の承認:次年度の活動方針と予算
  • 役員の選任:理事・監事の新任または再任
  • 管理委託契約の更新:重要事項説明会を同時開催するのが一般的
  • 長期修繕計画の見直し:5年程度ごとの定期見直し

臨時総会:理事会判断または組合員請求で開催

臨時総会は、通常総会とは別に必要性が生じたときにいつでも開催できます。開催が検討される典型的なケースは次のとおりです。

  • 管理会社の変更(リプレイス)が必要になったとき
  • 大規模修繕工事の実施承認を得るとき
  • 管理規約の改正や使用細則の変更が必要なとき
  • 機械式駐車場の平面化・解体など高額な設備更新を決議するとき
  • 役員の辞任・欠員による補充選任が必要なとき

臨時総会は理事会の決議で招集できますが、組合員の5分の1以上の同意があれば組合員側からも開催請求が可能です。この場合、理事長は請求を受けた日から2週間以内に招集通知を出す義務があります(標準管理規約第44条)。

総会の招集手続きと議事進行の基本

総会は、区分所有法および管理規約に沿った手続きを踏んで開催する必要があります。手続きに瑕疵があると決議そのものが無効とされるリスクがあるため、時系列で整理して進めることが重要です。

タイミングやるべきこと
総会2か月〜1か月前理事会で議案を決定・議案書を作成
総会2週間前まで招集通知書を組合員全員へ発送
総会当日議長(理事長)の進行により議案を審議・採決
総会後1週間以内議事録を作成(区分所有法第42条により義務)
総会後2週間以内議事録を組合員へ配布または閲覧可能とする

総会の定足数と所要時間の目安

令和7年改正後の標準管理規約では、総会の定足数は議決権総数の過半数とされています。特別決議については、組合員総数および議決権総数の各過半数の出席が必要です。書面による議決権行使書・委任状を含めて定足数を確保することが、理事会の重要な準備業務です。

所要時間は議案数にもよりますが、一般的には1〜2時間程度で終了することが多く、大規模修繕や管理会社変更など関心が高い議題では2〜3時間を要することもあります。議事録作成の詳細はマンション管理組合の総会議事録|作成義務・記載項目・保管と閲覧の実務もあわせてご覧ください。

2026年施行の改正区分所有法で変わった総会ルール

2026年4月1日施行の改正区分所有法と、令和7年10月に改正・公表されたマンション標準管理規約により、総会運営に関する3つの大きな変更がありました。実務上の影響が大きい項目を整理します。

  • 決議要件の見直し:普通決議は出席組合員の議決権の過半数で決議。特別決議は組合員総数および議決権総数の各過半数の出席を要し、出席組合員およびその議決権の各4分の3以上で決議する整理に見直し。建替え決議など区分所有権の処分を伴う決議は原則として総数ベース
  • 電磁的方法による総会(WEB総会)の明文化:オンライン会議システムを用いた総会開催と議決権行使が法律上明確に認められ、共働き・遠方オーナーの参加率向上に直結する改正となった
  • 所有者不明区分所有者の議決権扱い:所在不明の区分所有者がいる場合、一定の手続きを経てその議決権を分母から除外できる仕組みが整備された

特にWEB総会の明文化は実務への影響が大きく、運営の柔軟性が一段と高まりました。ただし管理規約の改正(電磁的方法の容認)を伴う場合は特別決議が必要です。

総会の出席率を上げる5つの工夫

国土交通省の令和5年度マンション総合調査によれば、総会の本人出席率は平均30〜40%程度にとどまり、委任状・議決権行使書に依存した運営が常態化しています。出席率を高めるための具体的な工夫は次のとおりです。

  • 開催日時の固定化:「毎年〇月第〇土曜の午前中」と決めておくと予定が立てやすい(土曜午前は日曜より出席率が高い傾向)
  • 日程の先行告知:招集通知とは別に、開催1か月前に日程のみを掲示板・メールで先行案内
  • 事前説明会の併催:重要議案がある場合は別日程で説明会を開催し、質疑応答の時間を十分確保
  • WEB総会・ハイブリッド開催:オンライン参加の選択肢を用意して参加ハードルを下げる
  • 議決権行使書の簡潔化:フォーマットをシンプルにし、書面提出率を上げる

出席者を増やす取り組みはマンション総会の出席率向上|早期通知・説明会・電子化・委任状設計の実務もあわせてご活用ください。

まとめ|総会は管理組合運営の要

マンション管理組合の総会運営について、ポイントを整理すると以下のとおりです。

  1. 通常総会は年1回・新会計年度から2か月以内が義務:決算・予算・役員選任などの基本議案を審議
  2. 臨時総会は随時開催可能:組合員の5分の1以上の請求でも招集できる
  3. 招集通知は2週間前まで・議事録作成は義務:手続きの瑕疵は決議無効につながる
  4. 2026年施行の改正で決議要件の見直し・WEB総会が明文化:運営の柔軟性が大きく向上
  5. 出席率向上には事前告知とハイブリッド開催が有効:定足数確保が最重要

総会運営の基本は「組合員への十分な情報提供」と「丁寧な合意形成」にあります。理事会が主体となって開催準備・当日運営・事後フォローを着実に進めることが、円滑な管理組合運営の基盤になります。

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