管理組合が「外部収入」を得る時代?管理費・修繕積立金以外の「収入」をあげる方法

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編集部

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マンション管理組合の収支を改善する方法として真っ先に思いつく方法は「管理費の値上げ」や「無駄な経費や工事を減らす」ことですが、こうした施策には限界があります。そこで、管理組合が外部から収入を得ることができれば管理組合の資金繰りは一気に改善します。ここで言う「外部からの収入」とは、「管理費」「修繕積立金」といった組合員からの収入とは別に、第三者から管理組合が得る収入のことです。今回は資金不足に悩んでいるマンション管理組合に向けて「外部収入」を得るための方法をご紹介します。

管理組合が外部収入を得る方法

マンション管理組合では無駄な経費を減らす努力はあっても、収入を増やすことには目を向けていないのが実情です。管理組合としても「管理費」や「修繕積立金」以外から収益を得ることができれば管理費の値上げ等のリスクを減らすことができて、大いに助かるでしょう。

管理組合が自動販売機などの設置で外部収入を得る方法

例えば、「エントランス」や「屋上」「空き駐車場」など普段ほとんど使用しないスペースから利益を生むことができれば、管理組合の収支を改善させることが可能です。

その1資源ゴミの集団回収

地方自治体によっては、缶、古紙等ののゴミを行政回収ではなく、指定の民間収集業者に委託するとにより、収集したゴミの量に応じて、市区町村から補助金が交付される制度があります。収入額は決して多くはありませんが、エコの観点から導入している管理組合も多いでしょう。

その2携帯基地局アンテナ設置

マンションの屋上に携帯キャリアの基地局アンテナを設置して、場所代として携帯通信キャリアから収入を得る方法です。一般的にはマンション管理組合が自ら携帯キャリアに設置を促すのではなく、携帯通信キャリアの基地局拡大の計画地域と、たまたまマンションの立地がマッチした場合に管理会社などを通じて提案されることが多いでしょう。デメリットとしては、マンションの屋上に重量のある携帯基地局が設置されるため建物への悪影響が及ぶ懸念や、基地局アンテナからでる電波が身体に悪影響を与えるというネガティブな情報によって敬遠する住人や近隣の方が少なからずいることです。基地局の設置では、年間100万円程度の収入が見込めますので、こうした提案が携帯キャリアからあれば検討する価値は十分あるでしょう。

その3空き駐車場の活用(サブリース・コインパーキング)

マンションでは近年の車離れの影響もあって駐車場の空きが問題になっています。その空いた区画を住人以外の、第三者に貸し出して収入を得ることができます。しかし、住人以外の第三者への募集や契約となると理事会でおこなうのは難しいので「駐車場サブリース」「駐車場コインパーキング」を運営する業者などに運営を委託する方法が一般的です。デメリットしては、車両の入出庫の際に他人がマンションの敷地内にはいることになるためセキュリティ面での心配があります。また、立地条件によっては、採算が見込めないため、そもそも引き受けてくれる業者がないといったケースもあるでしょう。商業地域などで一定の需要が見込めるエリアであれば検討する価値はあるでしょう。

その4自販機の設置収入

マンションの敷地内に自動販売機を設置することによって得られる収入です。比較的多くのマンションで導入されている方法です。自動販売機設置会社が、商品補充、代金回収などをおこうので、基本的には理事や住人の日常的な負担は少ないでしょう。自販機を設置するとその分の電気代が掛かりますが、電気代を差し引いても多少の利益につながります。立地条件が良い場合には、自販機1台当たりで年間1~10万円ほどの収入が得られるでしょう。また、自動販売機の種類によっては、災害時に非常用のカギを使って飲料を確保できるといった機能があります。デメリットは、自動販売機の騒音やゴミが放置される恐れがあることです。

その5太陽光発電収入

マンションの屋上等に太陽光発電装置を設置して、発電した電気を電力会社に売却して収入を得る方法です。既存のマンションへの導入は、建築基準法などの規制により簡単ではありません。一般的には、マンション竣工当初から太陽光発電装置が設置されているというケースでしょう。分譲マンションでの設置事例をそれほど多くありませんが、設置されているマンションではそれなりの収益を上げていることもあります。しかし、売電単価は変動するので、新規の設置は慎重に検討すべきでしょう。

その6管理員室や集会室等の賃貸による不動産収入

一部の先進的な管理組合では、「管理員室」や建物内の「空き部屋」を購入して、外部に貸し出すことで賃貸収入を得ているケースがあります。不動産を購入する場合には、管理組合を法人化することが一般的でしょう。この方法で収入を得るためには「住人の理解」や「運営ルール」の作成などが必要になるので、管理組合の運営がしっかりとしていて、住人の協力が得られることが前提となるでしょう。

「外部収入」と「税金」の関係

マンション管理組合でも前述のような収益事業をおこなえば課税の対象となります。管理組合が脱税行為にならないよう税金申告が必要ということです。管理組合が税務申告を、税理士事務所等に依頼して収益に応じた税金を納める必要があるため、その分は差し引いて収支を考えなくてはなりません。税金の支払いを考えると手間に見合った収入を見込めないケースもあるでしょう。外部収入を検討するにあたっては、税金や税理士事務所等への支払いを差し引いても、管理組合の資金にとってプラスになるかを慎重に判断しなくてはなりません。