マンション管理のヒントがいっぱい

マンションや共同住宅での暮らしというと「ご近所付き合いが煩わしい」と感じる方が多いようです。しかし昨今では、住人の高齢化や震災などの影響で、コミュニティの大切さが見直されています。共同生活の中で挨拶が気持ちよく交わされる関係。そして、いざというときに頼れる専門家がいる。そんな新しい暮らしのかたちが求められています。

詳細はこちら

【総合】マンションの大規模修繕工事

大規模修繕工事とは、マンションでおこなわれる計画修繕の内、
12年から15年周期で実施される「工事内容」「工事費用」「工事期間」等が大規模な修繕工事のことをいいます。
多額の費用を要するため管理組合にとっては、最も大きなイベントです。

大規模修繕工事の2つの方法

マンションでの大規模修繕工事の実施には「責任施工方式」と「設計監理方式」の2つの方法があります。

設計監理方式

設計監理方式

設計監理方式

「設計監理方式」は、設計事務所などの専門家に委託して、施工会社の選定や工事の監督をしてもらう方式

責任施工方式

責任施工方式

責任施工方式

 

「責任施工方式」は、管理組合と施工会社が工事の設計から施工まで全てを一括して契約する方式

大規模修繕の基本的な進め方

大規模修繕の基本的な進め方としては、長期修繕計画に定められた時期を目安とししますが、実際の工事の実施にあたっては、調査・診断をおこなって「工事の要否」「工事内容」等を検討して実施します。大規模修繕の基本的な進め方は次のとおりです。
大規模修繕の基本的な進め方
  • はじめに

    大規模修繕工事の時期はいつ?

    これまで、マンションの大規模修繕工事の修繕周期は、12年程度とされてきましたが、最近では技術の進歩により、大規模修繕工事の周期は12年より長くても問題ないという専門家も増えています。雑居ビルや賃貸マンションでは大規模修繕工事の周期が20年を超えるというデータもあります。しかし、分譲マンションの場合には、築年数が経つと居住者も高齢になり修繕積立金の支払いが困難になる傾向があることや、できる限り綺麗な状態で暮らしたいという意見も数多くあります。適切な大規模修繕工事の周期は、管理組合毎のの考え方や事情により異なってきますので「理事会」や「修繕委員会」を中心に慎重に検討するようにしましょう。

    続きを読む

  • Step.1

    理事会で「大規模修繕工事」の検討開始

  • Step.2

    「大規模修繕委員会」の設置・検討

    大規模修繕工事期間中の理事に、必ずしも工事ついての専門的知識をもつ方がいるとは限らないため「大規模修繕委員会」を立ち上げて、知識をもった方に大規模修繕工事にかかわってもううことは管理組合にとって有益なことです。また、管理組合の役員(理事)が大規模修繕工事の期間中に任期が終了して入れ替わる場合には、こうした専門委員会を組織して継続性を確保することが望ましいでしょう。一方で、委員会のメンバーに施工会社の社員などがなった場合には、利益相反などのトラブルに発展する心配もありますので、一定のルールの制定が必要となります。

    続きを読む

  • コンセプト

    終わった後の「こんなはずではなかった」を防ぐ

    「理事会」や「修繕委員会」で大規模修繕工事の実施前に今回の修繕工事のコンセプト(今回の大規模修繕工事に求める役割)をしっかりと検討しておくことで、マンションの住人の理解を深め、長期間にわたる大規模修繕工事の検討をスムースに進めることができます。大規模修繕工事の終了後に、住人から「こんなはずではなかった!」といった「不満」や「トラブル」を回避するためにも、大規模修繕工事の第一歩としてコンセプトを作成することが大切です。

    続きを読む

  • Step.3

    居住者アンケートの配布

  • ポイント

    「設計監理方式」「責任施工方式」どちらにする?

    マンションの大規模修繕工事の進め方には、一般的に「設計監理方式」と「責任施工方式」の2つの方法があります。どちらの方式にもメリット・デメリットがありますので採用にあたっては慎重に検討して、管理組合の実情にあった選択をすることが大切です。

    続きを読む

  • Step.4

    設計コンサルタント候補の選定

    大規模修繕工事における成功への第一歩は、優れた設計コンコンサルタント選びです。工事などの知識の乏しい「理事」や「修繕委員会」のメンバーにとっては設計コンサルタントは頼もしい存在ですが、管理組合にとって最適なコンサルタントを選択することは簡単なことではありません。昨今では、悪質なコンサルタントの問題も取り沙汰されているためより慎重な選択が重要になっています。設計コンサルタント選びでも、公募などをおこなって複数社を集めた上でプレゼン会を実施するなどして決めるケースがほとんどです。十分に競争原理を働かせることで優れた設計コンサルタントの選定を目指していきましょう。

    続きを読む

  • Step.5

    委託費見積依頼、ヒアリング、内定

  • Step.6

    総会の開催・決議

    大規模修繕工事の設計と監理を依頼するコンサルタンを正式に決定

  • Step.7

    業務委託契約

    (調査・診断・修繕設計・工事監理)

    総会で正式に設計事務所(コンサルタント)が決定したら、設計事務所から「重要事項説明」を受けた後、業務委託契約を締結する。

  • Step.8

    調査・診断

    大規模修繕工事の「時期」や「内容」を定めるために、調査・診断をおこない、建物の劣化の状態や、設備の劣化や作動状況を調査することで、必要な修繕方法を明らかにします。

  • Step.9

    修繕基本計画

    調査・診断の結果を基に、工事の内容や概算費用、スケジュールを修繕基本計画にまとめます。

  • Step.10

    組合員への説明会等の開催

    各ステップに進むにあたっては、適宜、組合員への説明会をおこないます。

  • Step.11

    工事資金計画

    大規模修繕工事の工事費用を「修繕積立金」や「一時負担金」で賄えない場合には、金融機関からの借入れをおこなうことになりますが、融資については「住宅金融支援機構」や「民間金融機関」でも実施しているところがあります。また、地方自治体によっては、一定の要件を満たす場合には、補助金などの助成制度を設けている場合もあるので上手に活用しましょう。
  • Step.12

    修繕設計(改修設計)

    修繕設計では、調査・診断により修繕が必要とれたものについて、工法や材料を選定して「工事仕様書」「設計図」を作成します。これにより、工事費の見積りをおこなえるようになります。

  • Step.13

    見積りに参加する施工会社の選定

    マンションの大規模修繕工事では、工事の相見積りに参加する施工会社の募集方法には様々な方法がありますが、最も公平性の高い方法として公募による募集をおこなうことが一般的になっています。公募の方法としては「マンション内の掲示による公募」「マンションの業界紙に掲示するなどの方法」が採用されています。公募の方法を併用するなどできる限り広く募集をおこなうことで、自分たちの管理組合の希望にあった施工会社を選択できるようにしましょう。

    続きを読む

  • Step.14

    工事費見積依頼、現場説明、ヒアリング

  • Step.15

    施工会社の内定

    施工会社を選定するポイントは、提示された見積金額に加えて「施工計画」「修繕工事の実績」「経営状態」等、多岐にわたりますが、これに加えて、見積参加会社の現場担当者の「熱意」や「経験」も勘案して総合的に判断することが重要です。
  • Step.16

    総会の開催・決議

    大規模修繕工事をおこなう場合には、管理組合の総会における決議(普通決議)が必要になります。総会では「修繕工事の内容」や「施工会社の選定・契約内容」「資金計画」などを検討します。
  • Step.17

    工事請負契約

    管理組合と選定された施工会社との間で、工事請負契約を締結します。
  • Step.18

    大規模修繕工事の施工

    マンションの大規模修繕は居住者が日常生活を営んでいる状態で実施されるたえめ、安全を確保することが最も必要なことです。工事監理者が、居住者からの苦情、や要望に対処しますが、工事監理者の権限の範囲で処理できない事柄については、理事会や修繕委員会との協議の上で対処することになります
  • Step.19

    竣工

    (完了検査、工事費精算)大規模修繕工事の最終工程として竣工検査を実施します。また、工事完了に伴い、工事中の追加変更や実費精算等の増減を反映した最終工事代金が確定するので、理事会や修繕委員会で確認をおこないます。
  • Step.20

    設計図書・書類等の引渡し

    工事の竣工検査終了後、管理組合は工事監理者から、大規模修繕工事に関する種々の書類を取りまとめた竣工図書の引渡しを受けます。
  • Step.21

    大規模修繕工事の書類類の整理・保管

    大規模修繕工事の関係書類は、今後の修繕工事や長期修繕計画の見直しの際の重要な資料となることから管理室等で整理、保管しておくことが重要です。

マンションの大規模修繕工事