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マンション管理士の「資格」と「仕事内容」についてQ&Aでまとめてみました

マンション管理士の「資格」と「仕事内容」管理組合向け
管理組合向け
マンション管理士についてご存じでない方も多いと思いますので、以下に「Q&A」方式でマンション管理士についてまとめてみましたので参考にしてください。

マンション管理士Q&A

マンション管理士Q&A

マンション管理士資格とは?
マンション管理士とは平成13年に施行された「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」(マンション管理適正化法)によって創設された国家資格に合格したあとに登録を受けた者です。マンションの管理を適正におこなっていくためには、管理組合の運営や修繕等に関する専門的な知識が不可欠です。しかしながら、マンションの区分所有者では、こういった専門的な知識をもっていないことが多いことから、こうした区分所有者に対して適正なアドバイスができる専門家として、マンション管理士が国家資格として創設された資格です。
マンション管理士は全国で何人ぐらいいるのですか?
マンション管理士になるには、国土交通省の登録を受ける必要がありますが、令和2年1月現在の合格者総数は全国累計で約3.7万人いますが、実際にマンション管理士として独立開業している方についての正式な統計がありませんのではっきりとした事は言えませんが、全国でも専業にしている方は100人もいないと考えられます。
マンション管理士の業務範囲とは?
マンション管理士資格は、医師や弁護士等のように、資格者でなければその仕事に従事できないという業務独占資格ではありません。ただし、資格者でない者がマンション管理士を名乗る事はできません。
マンション管理士の具体的な業務とは?
具体的には、管理組合の顧問となって、規約や使用細則等の区分所有者相互のルールの策定や改定、長期修繕計画の見直し、区分所有者への相談に応じるなど、管理組合の立場にたって、管理組合の運営を様々なかたちでサポートをします。
マンション管理士資格をもっていれば安心ですか?
マンション管理士資格にかかわらず、すべての士業は資格を取得しただけでは、十分に顧客(マンション管理士の場合は、管理組合)の要求を満たすことは困難です。マンション管理士資格も合格率は7%代と難関ですが、試験勉強だけでは多様なマンションのニーズに応えることはできません。
現在活躍しているマンション管理士のほとんどが、管理会社でのフロント経験や、建築会社での経歴を持っていることからも明らかです。資格取得後に実務経験を積まずに、管理組合にとって頼りになる存在になるのは難しいでしょう。
マンション管理人とマンション管理士との違いはなんですか?
マンションの管理人(管理員)さんは、マンションを勤務地として、居住者対応や設備の点検、清掃を行っています。一般的には管理会社に雇用されています。一方でマンション管理士は、主にマンション管理組合から、依頼を受けて管理組合の支援やアドバイスを行うコンサルタントです。
管理会社とマンション管理士とは、何が違うのですか?
マンション管理会社は、管理組合から委託された業務を実施することで利益を得ています。一方で、マンション管理士は、管理組合から依頼を受け、管理組合の側に立ち、高度で専門的な助言を行います。マンション管理士の業務範囲には、管理組合が業務委託している管理会社の業務チェックも含まれます。
管理会社の担当者がマンション管理士なので必要ありません?
マンション管理資格は、管理会社の担当者(フロント)に必要な資格である管理業務主任者資格と、試験範囲が重複しているため同時に受験するケースが多くあります。
また、ほとんどの管理会社では、社員に対しマンション管理士資格の取得を推奨しています。こうしたこともあって、管理会社の担当者の中には、マンション管理士資格を所有している方も多くいます。
ただし、マンション管理士とは、マンション管理組合側にたって管理組合の運営を支援するのが業務であり、その中には管理会社の業務の監査も含まれています。ですから管理会社の担当者がいくらマンション管理士資格を取得していてもマンション管理士の本来の目的を果たすことはできません。
マンション管理士は実際にどのくらいのマンションで活用されているのですか?
平成30年度マンション総合調査によると、専門家を活用したことがあるかという質問に対して、マンション管理士を活用したことがあると回答したマンションが『13.0%』ありました。これは、「建築士」「弁護士」についで多い割合です。
マンション管理士の義務
マンション管理士は、その業務に際して、マンションの住人の個人情報や生活上の秘密について知り得る立場にあります。そこで他の国家資格と同様に以下のような厳しい義務が課せられています。

  1. 使用失墜行為の禁止
    マンション管理士は、管理士の信用を傷つけるような行為をしてはなりません。違反した場合は、登録の取消やマンション管理士の名称の使用の停止が命じられる場合があり、その停止期間中にマンション管理士の名称を使用した場合には30万円以下の罰金が処せられます。
  2. 講習の受講
    マンション管理士は、5年毎に登録講習機関で講習を受ける必要があります。マンション管理に関する法改正や知識を補充するなど、専門知識の水準を確保します。管理組合のコンサルタントとして、マンション管理に関する最新の知識を常に学ぶ必要があります。
  3. 秘密保持
    マンション管理士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た秘密を漏らしてはなりません。これに違反した場合には、国土交通大臣による処分を受ける場合があるほか、1年以下の懲役または、30万円以下の罰金に処せられます。
  4. 名称の使用制限
    マンション管理士でない者は、マンション管理士または、これに紛らわしい名称を使用してはなりません。相談者の利益が損なわれることがないように、国家資格であるマンション管理士試験に合格した者のみ、マンション管理士を名乗ることができます。なお、これに違反したものは、30万円以下の罰金に処せられます。
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