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【第5章】管理員の実務

管理員向け
管理員向け
マンション管理業界未経験で定年退職後に管理人に挑戦する皆さんが、初めてでも安心できるように現場で直面することの多い悩みの解決方法や必要なノウハウなど、管理人として最低限必要な知識をまとめています。
【第1章】マンション管理会社総論
【第2章】管理員に必要な予備知識と心構え
【第3章】マンションから求められている管理人像
【第4章】管理人業務の基本
【第5章】管理員の実務
【第6章】ルール違反者やクレーマーへの対応方法
【第7章】管理員業務における重大ミスを未然に防ぐ
【第8章】管理委託契約書の遵守と契約外事項の対応
【第9章】マンション管理の基礎知識

清掃業務

管理員さんが管理会社に就職して最初に習うことが清掃の方法でしょう。基本的な清掃方法は研修施設や実地研修で教わることと思います。
床面のポリッシャー清掃などは専門業者が定期的におこなうので管理人さんに求められているのは、住人の目線での清掃作業です。
顧客の目線に立って「エントランス」「ゴミ置場」など、汚れが気になる箇所は特に丁寧に清掃をおこないましょう。
例えば、エントランス扉のノブは住人が出入りする際に、エレベーターの扉やスイッチ周りなどはエレベーターの待ち時間などに目に付きます。
仮に、清掃が業務外の管理人さんであっても共用廊下に落ちているゴミを積極的に拾うなどの対応は当然のことです。

植栽への水やり

住人の植栽への思い入れは想像以上です。毎年、決まった時期にエントランスで花を咲かす植栽を楽しみにしている方も多いものです。
管理人さんの水やりの方法が間違っていて、万が一植栽を枯らしてしまった場合などは、即、管理会社への不信感につながります。
普段あまり草木に関心のない管理人さんは、特に注意して植栽の管理に携わりましょう。
水やりの方法は季節や樹木によっても変わってきますので、植栽業者にアドバイスをもらいながら、きっちりと役目を果たしてください。

総会補助業務

通常、物件担当者と理事が中心となって総会は実施するので、管理人さんが頭を悩ます必要はありません。しかし、総会準備については管理人さんも協力しておこなう必要があります。

  • 総会会場の予約
  • 使用料の支払い

総会を外部の施設「公民館」「地域センター」などでおこなう場合には「施設の予約」や「使用料の支払い」を管理人さんがおこなう場合があるので、事前に手続き方法などを確認しておきましょう。予約が完了した際には物件担当者にメールやFAXなどで報告をします。

総会資料の投函

総会の資料は管理室に宅配便で一括して送られてくることがあります。この場合には、封筒の宛名ラベルを参考にポストに投函するようにします。
総会に出席できるのは区分所有者だけです。したがって総会資料を配布するのは区分所有者に限られているので、賃貸でお住まいの方には投函しないように注意をしましょう。なお、マンション外にお住まいの区分所有者には管理会社から直接郵送することが多いでしょう。

総会への出席

マンションによっては管理人さんが総会に出席することもありますので物件担当者に確認をおこないしょう。

理事会補助業務

理事会の開催通知は物件担当者から理事に直接メールや郵送の方法でおこないます。この場合は管理人さんを経由しませんが理事から理事会について質問されることもあるので、できる限り理事会の開催日や審議事項を把握しておくことが重要です。
理事会を「管理室」でおこなう場合にはいつも以上に管理室の整理整頓を心がけ、個人情報については施錠できる場所にしまいます。
なお、理事会に管理人が出席する必要があるかは、マンションごとに異なりますので物件担当者に確認しましょう。

駐車場の維持管理業務

駐車場は、マンションの敷地内で最も事故の危険が高い場所といえます。管理人さんは巡回の際に「子供が駐車場で遊んでいないか」「出入り口のチェーンが外れていないか」といった安全に対する注意を怠ってはいけません。
また、地下式の機械式駐車場の場合には、台風などのさいに駐車車両の浸水を防ぐためにパレットを上げるなどの対応が必要なこともあります。
顧客がはじめて機械式駐車場を利用する場合には原則として管理人さんが立ち会って、こうした駐車場の注意事項についての説明や、車両サイズが区画からオーバーしていないか確認をする必要があります。
また、車庫証明の発行の方法や事務手続きの対応など駐車場に関しては覚えなくてはならないことが多くあります。

駐輪場の維持管理業務

最近多い2段式駐輪ラックにはさまざまな方式がありますが、利用者からすればあまり使い勝手の良いものではありません。
特に、子供を乗せるラックや大きなカゴが付いた自転車の場合には、ラックに収めるのが困難でしょう。このような場合には管理人さんの判断で、自転車のサイズなどに応じて駐車位置の入替えといった対応をしているマンションもあります。
駐輪場のルールは「使用細則」で定められているケースが多いのでしっかりとルールを把握しておきます。有料の場合には管理人さんが利用者から直接費用を徴収する場合もありますので、その場合には会社のルールにしたがって厳格に金銭を管理することが重要です。
また、駐輪場が清掃範囲に含まれているかはマンション毎に異なりますが、含まれていなくても巡回の際に汚れが目立つようでしたら手に触れるところだけでも清掃をおこなうと住人の満足度もあがるでしょう。

拾得物の取り扱い

マンション内では洗濯物や鍵などの落し物がつきものですが、管理室前や掲示板などに拾得物を置いて落とし主を探すのは禁止事項です。
落し物を所有者以外の方が持っていってしまう可能性も否定できませんし、衣類などの落とし物は他の住人に見られて気持ちの良いものではないでしょう。
したがって、所有者がわからない拾得物は、掲示板に落ちていた「場所」「日時」「種類」などを掲示して管理室で保管している旨をお知らせしましょう。
玄関の鍵などは至急返却できないと落し主が困るので、管理人さんのいない時間帯の対応を物件担当者やコールセンターと協議してください。

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