【第3章】マンションから求められている管理人像

マンション管理人の教科書管理員向け
編集部

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マンション管理業界未経験で定年退職後に管理人に挑戦する皆さんが、初めてでも安心できるように現場で直面することの多い悩みの解決方法や必要なノウハウなど、管理人として最低限必要な知識をまとめています。

【第1章】マンション管理会社総論
【第2章】管理員に必要な予備知識と心構え

【第3章】マンションから求められている管理人像

【第4章】管理人業務の基本
【第5章】管理員の実務
【第6章】ルール違反者やクレーマーへの対応方法
【第7章】管理員業務における重大ミスを未然に防ぐ
【第8章】管理委託契約書の遵守と契約外事項の対応
【第9章】マンション管理の基礎知識

管理人に向いたタイプ

  • 黙々と仕事をこなす実直タイプ
  • 程よい距離感をたもつ人柄

誤解を恐れずに言えばどこのマンションでも比較的受け入れられやすい管理人は、仕事中は寡黙でもくもくとマンション内の清掃や事務処理をこなしているが、いざ住人から話しかけると思いの外、にこやかで愛想が良いといった方。

一般的に管理人さんに向いていると思われる「人好きで社交性が強い」こんな方は、一部の住人には人気を得ることがありますが、反対にその社交性から敵も多くつくりトラブルに発展するケースも往々にしてあります。

マンションのニーズを把握する

管理人さんに個性があるように、マンションにも個性があって、各々求めている管理人像は違います。管理人さんは配属されたマンションに求められている管理人像をきちんと把握して、それに近づくように努力していくことがマンションに受け入れられるために必要なことです。

住人だって「今度の管理人さんはどんな方かな?」期待と不安の気持ちで管理人さんを迎え入れます。住人にとって最も重要なことは管理人さんが信頼できる人柄であるかどうかです。

管理人さんはマンションにお住まいの方の個人情報を知り、いつでも建物内に出入りできる立場です。

マンションは住人にとっての縄張り

管理人さんは住人の縄張りの中に入るわけですから住人との信頼関係が不可欠です。

嫉妬されない管理人を目指す

管理人という職業を選ぶ方に親切な方が多いのは経験上間違いありません。住人から頼まれると「どんなことも断らないでお応えする」その精神はとっても立派で大切なことです。

でもちょっと待ってください。毎日、特定の方が管理室で人生相談をしているなんてことは、あきらかに管理人の業務としては望ましくありません。

「あの管理人は特定の住人だけに親切だ」そんなやっかみをもつ方が少なからずいることを頭の片隅に入れておいてください。

マンションにお住まいの方は様々です。世知辛い世の中だとは思いますが現実です。、住人から管理人さんのところに上の階の騒音被害などについての相談が寄せられた場合には慎重な対応をおこなう必要があります。

大前提として、こうした住人間のトラブル解決は管理会社の業務には含まれていないことを理解しておきましょう。その上で「そんな程度!」「マンションだからしょうがない!」「管理会社は関係ない」などの発言はご法度です。

なぜならば、騒音に対する受忍限度は人それぞれなので管理人さんにとっては大した音と感じなくても被害を訴える方にとっては深刻な問題となります。

被害を訴える方の言い分をしっかりとヒアリングして模範解答は「直接、該当のお部屋にお話をされてみてはいかがですか?」とやさしく促すのがベストです。

しかし被害を受けた側は「管理会社になんとかしてほしい」と考えていますので簡単には引き下がってくれないことも多いでしょう。

騒音問題などの居住者間のトラブルに対しての特効薬はありませんが、管理人さんの望ましい対応としては何より被害者の話を親身になって聞いて否定しないことです。

また、どんな場合においても管理人さんが騒音の発生原因を特定することは避けなければなりません。マンションは構造上、騒音の発生場所を特定することが困難です。上階から発生した騒音だと思っても実際には斜め上の住戸、設備の不良が原因ということも往々にしてあります。

管理人さんが加害者を決めつけて本人に強く注意するなどの対応は絶対にいけません。

クレーマーへの対応方法

  • クレーマーと決めつけるのはやめよう
  • クレーマーとのやり取りはメモに残す

住人からの管理人さんへのクレームは完全に避けることはできません。どんなに優秀な管理人さんであっても長年勤務していれば必ずクレームが寄せられます。

一方で、何をもってクレーマーなのかといった基準はありませんので、管理人さんによっては管理会社に不満を言う住人すべてをクレーマーだと決めつけてしまうケースもあります。

実際には、その方の言うことは本当に「度を越したクレームですか?」言い分を良く聞いてみると顧客の立場として、あたりまえのことを言っているだけなんてこともあります。

仮に管理人さんに非がないとしても相手の言い分をよく聞くことで、それが業務の改善につながるヒントになることもあるので、まずは素直に相手の話を聞くように心がけましょう。

一方で、残念ながらいっさい話が通じないクレーマーと呼ばれるたぐいの方がいるのも事実です。こうしたモンスタークラスのクレーマーには、管理人さん個人で対応するのではなく会社として対応を考えるべきことです。

管理人さんはクレーマーとのやり取りをメモに残すなどして、物件担当者に正確に事実を報告するようにしましょう。