マンション管理のヒントがいっぱい

マンションや共同住宅での暮らしというと「ご近所付き合いが煩わしい」と感じる方が多いようです。しかし昨今では、住人の高齢化や震災などの影響で、コミュニティの大切さが見直されています。共同生活の中で挨拶が気持ちよく交わされる関係。そして、いざというときに頼れる専門家がいる。そんな新しい暮らしのかたちが求められています。

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【総合】マンション生活における「トラブル」の対処法

マンションの管理の上でのトラブルには
「ピアノ等の騒音」や「ペット飼育」の問題などマナーに関するものの他、違法駐車など多岐にわたります。
ここでは、こうしたトラブルの種類と対処方法について考えていきます。

マンション生活でのトラブルの実態

マンション生活でのトラブルの実態

マンションでの生活は、価値観や年齢もことなる大勢の共同生活の場ですので、どんなに厳しいルール(規約)を定めても、居住者間のトラブルを完全に防ぐことはできません。建物や設備などのハード面だけではなく、マナーやお金などソフト面など、様々なトラブルが起こります。ささいなトラブルがきっかけで、マンションの生活環境を悪化させる大問題が発生することも少なくなくありません。まずはトラブルの傾向を知ることでトラブルの予防につなげます。

トラブルの種類とその対処法

役員(理事)のなり手不足の問題

役員(理事)のなり手不足の問題

分譲マンションでは「居住者の高齢」化や「無関心層の増加」などにより、役員(理事・監事)の「なり手不足」が社会問題化しています。実際に理事のなり手がいないため、理事会がまともに開催できない管理組合などが増えています。分譲マンション管理組合の理事のなり手を増やすことは簡単なことではありませんが、コンサルタントの支援なども受けて管理不全にならないように対処していきましょう。

住人の高齢化問題

住人の高齢化問題

マンションも築30年を超えてくると居住者のほとんどの方が高齢世帯で、管理組合役員の担い手が不足し、管理組合の運営もままならないマンションも増えてきます。立地に魅力があるマンションであれば、いわゆるビンテージマンションといわれるように、建物自体は古くても管理が行き届いていれば、自然と世代交代がおこなわれ高齢化問題はさほと深刻にはならないかもしれません。しかし一般的な条件のマンションでは何らかの対策をおこなわないと今後、高齢化問題は起こりえます。実際に、マンションに高齢者が増えてから高齢者だけの理事会で、高齢化対策をおこなうことは困難になるため、できるだけ早いタイミングで高齢化問題に取り組む必要があるでしょう。

マンション内での騒音トラブル

マンション内での騒音トラブル

マンションなどのコンクリート造りの建物は、各住戸の物音が、天井・床・壁を通して、上下左右の住宅に伝わります。物音に対する感覚は人それぞれですが、一般的に、上階での子供の飛び跳ねる音や、ピアやギター等の楽器の音などは、特に不快に感じる方が多いようです。このような住戸内の騒音についての制限は規約や細則で禁止することはできても、実際に騒音トラブルが発生したときは、当事者間の話し合いで解決するのが基本です。しかし、それでも解決が困難な場合には、理事会で注意を促すなどの対応が必要になることもあります。

ペットの飼育に関するトラブル

ペットの飼育に関するトラブル

ペットの飼育トラブルは、「鳴き声がうるさい」といった音に関するもののほか、エントランスやエレベーターなどでペットを抱きかかえないまま行き来したり、ふん尿の悪臭や抜け毛などのトラブルなどがあります。少子高齢化が進む中でペットを家族の一員とする認識の高まりもあって、管理契約の上では、一定のルールのもとにペットの飼育を認めるケースが増えています。また、現在禁止であっても居住者からの要望があればペット飼育の可否について管理組合で検討することも必要になります。いずれにしても、管理規約でのペットの飼育の可否にかかわらず、ペット飼育に関するトラブルは発生することから管理組合や理事会で何らかの対策が必要もなるケースは多いでしょう。

敷地内での違法駐車のトラブル

敷地内での違法駐車のトラブル

マンションの敷地内での違法駐車は、通行の妨げになるだけではなく、火事などのさいに消防車の侵入が妨げられる、交通事故を誘発すなど安全面での懸念もあります。
また、ゴミ収集車がにゴミ置場まで入れないといったケースもあります。違法駐車は、居住者によるものの他、外部の第三者が原因なることも多いため、時間をかけて根気よく取り組む必要があります。

管理費や修繕積立金の滞納問題

管理費や修繕積立金の滞納問題

管理費や修繕積立金の滞納問題は、短期間の滞納も含めれば、ほとんどのマンションで発生しています。管理費等の滞納は、管理組合の管理に要する費用の不足だけでは、区分所有者間の不公平感から住人間のトラブルや理事会と滞納者等の対立につながる問題です。管理費や修繕積立金の滞納には、理事会と管理会社が協力をして長期の滞納にならないように初期の段階で迅速に対応することが最も大切なことです。

駐輪場の空きがない問題

駐輪場の空きがない問題

車離れや健康志向の高まりなどにより、近年、駐車場の空き区画の増加が問題になっている一方で、駐輪場が不足が不足する傾向にあり管理組合にとって頭の痛い問題になっています。あぶれた自転車が通路などに置かれると美観を損なうだけではなく、避難経路を塞ぐなど災害時の避難を妨げる原因にもなります。一般的にマンションを建築する場合には、建築基準法の制限いっぱいで建てることが多いため、駐輪場の増設は難しいケースも多く、増設が難しいマンションでは、使用細則の整備などによるルールづくりや、不要な自転車を長期間放置しない管理体制の強化が有効です。管理会社の担当者(フロントマン)や、マンション管理士等の外部の専門家の協力を仰ぎ、マンションの事情にあった自転車置場のルールづくりを目指しましょう。

共用部分に私物放置のトラブル

共用部分に私物放置のトラブル

マンションの共用部分である、共用廊下や駐車場などに、個人の私物が放置されていることがあります。こうした違反行為は、マンションの美観を損なうほか、火事や地震などの発生時に、避難経路を塞ぐ安全に関わる大変危険な問題です。
マンション全体にこうした事態が広がらないように、共用部分に私物が置かれているのを発見した際には、すぐに注意をおこなうなど迅速な対応が必要となります。

マンションでの違法民泊のトラブル

マンションでの違法民泊のトラブル

住宅宿泊事業法が施行され、マンションでも正式な手続きをおこなえば、合法的に民泊事業をおこなえるようになりました。しかし、実際には、大多数のマンションでは、既に管理規約等で民泊として利用を禁止とする対応をしています。それにもかかわらず、マンション内で違法な民泊が営業されることもあります。マンション内で違法民泊がおこなわれていると疑わしい場合には、実際に民泊予約サイトにアクセスして違法な民泊営業をさがすなど、違法行為を早急に発見して中止を促すことが大切です。

排水管清掃の実施率が上がらない問題

排水管清掃の実施率が上がらない問題

マンションの排水管は、汚れが蓄積すると配管の劣化や、詰まりが生じて漏水事故が発生するなどの問題が生じるため、定期的な清掃が必要となりますが、排水管清掃の実施日には、各住戸内に清掃業者が立ち入って清掃作業をおこなう必要があるため居住者の在宅が必須となります。しかし非協力な居住者も多く、実施率が上がらない管理組合も多くあります。排水管清掃の実施率を向上させるためには、お知らせ文を工夫するなど、実施率を高めるための対策が必要となります。

マンション管理に関するトラブルは、これまでみてきたとおり、居住者間のマナーに起因するものの他、「理事会と居住者」の対立、管理会社との委託契約に関するものもあります。

このようにマンション管理のトラブルといっても、その当事者や内容によって対応や解決方法はかわってきます。

もとをたどるとマンションでおこるトラブル大半はコミュニケーション不足が原因で発生します。総会の後の懇親会や共用部の見学会等をつうじて、住人同士のコミュニケーションの場を増やすことが大切です。

万が一トラブルが起きた場合には、その対応は理事会が中心になっておこなうことが多いですが、問題がこじれた場合には、マンション管理会社の担当者(フロントマン)やマンション管理士等のアドバイスを受けて対応を協議することが重要です。