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マンション管理会社の変更を審議するための「臨時総会」開催の方法


マンション管理会社変更の総会の開催方法

マンションの管理会社を変更する際には、理事会での協議を経て候補となる新しい管理会社を選定し、最終的には総会でその是非を組合員全体で判断することになります。タイミングによっては、年1回の通常総会ではなく、「臨時総会」の開催が必要になるケースもあります。この記事では、マンション管理会社の変更を審議するための臨時総会の開催方法とその準備について学んでいきます。

通常総会ではなく「臨時総会」で審議するケースとは

管理会社の変更(リプレイス)は、通常総会で議案として取り上げることも可能ですが、タイミングが合わない場合には「臨時総会」を開催して審議するのが一般的です。特に契約満了日が近い場合などは、臨時総会の開催が不可欠になります。

また、総会前には必ず「重要事項説明会」を開催する必要があります。これは「マンション管理適正化法」により義務付けられているもので、管理会社が変更される場合には、新しい会社が契約内容などについて詳細に説明を行います。通常は、総会当日の前や直前の時間帯に説明会をあわせて開催するのが一般的です。

臨時総会の開催に向けた準備の流れ

臨時総会の開催には以下のようなステップが必要です。

準備の流れ内容
① 日程の決定土日や平日夜など、組合員が参加しやすい日時に設定します。
② 会場の予約集会室、公民館、地域センターなどの会場を確保します。
③ 議案書の作成管理会社変更議案、新会社との契約案などを記載します。
④ 開催案内の配布居住者へは直接配布、非居住者へは郵送で案内します。
⑤ 掲示板で周知集会案内をマンション掲示板に掲示し、参加率向上を図ります。

現行の管理会社が非協力的な場合は、理事会主導で進めざるを得ません。議案書の作成などは新しい管理会社の支援を受けることも可能です。

議案書作成のポイント

議案書には以下のような内容を盛り込み、できるだけ詳しく、丁寧に記載することが重要です。

  • 理事会が新しい管理会社を選定した理由
  • 現行管理会社の契約終了日
  • 新しい管理会社との契約開始予定日
  • 新旧の管理委託契約書の案
  • 理事会での検討経緯やプレゼン会の様子

議案に反対する可能性のある組合員に対しても納得してもらえるような説明が重要です。

よりスムーズな総会運営のために

質疑応答の事前準備

臨時総会では、組合員からの質問が多数寄せられることが予想されます。理事会や新管理会社の担当者がスムーズに回答できるように、「質疑応答集」を事前に作成しておくことが有効です。よくある質問を想定し、理事会内で共有しておきましょう。

重要事項説明会とは?

これは、マンション管理業者が管理組合と契約を結ぶ前に、必ず実施しなければならない説明会です。管理業者が国土交通省令に基づき、契約内容やその履行内容について詳細に説明する機会であり、契約前の最終確認の場といえます。

まとめ

マンション管理会社変更についての「臨時総会」の開催準備で大切なことは、「現行の管理会社」の積極的な協力を得ることが難しい場合が多いため、理事会が主体となって準備を進めることです。議案作成には新しい管理会社のサポートを受けることも可能ですが、会場の確保や議案の配布などの実務は理事会と現管理会社との連携が必要です。議案書には、理事会が新会社を選定した理由や検討経緯などを詳しく記載することで、反対意見をもつ組合員の理解を得やすくなります。臨時総会で議案が承認されれば、正式に新管理会社との契約が成立し、引き継ぎ期間に入ります。この引き継ぎでは、理事会も積極的に関与し、過去の管理記録などが確実に引き継がれるようサポートしていくことが大切です。

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