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管理委託契約の更新時に確認!重要事項説明会とは?


マンション管理会社による重要事項説明

マンション管理会社と管理組合が管理委託契約を新たに締結したり、内容を変更して更新する際には、「重要事項説明会」の開催が必要となる場合があります。これは、管理業務主任者が契約内容について区分所有者などに説明する制度で、マンション管理の適正化を目的としています。この記事では、重要事項説明会の基本や開催が必要となるケース、注意点について解説します。

重要事項説明会とは?

「重要事項説明会」とは、マンション管理会社が管理委託契約の新規締結や内容変更を伴う更新の前に、区分所有者などに契約内容を説明する場です。この説明は、管理業務主任者が担当し、「マンション管理適正化法」により義務づけられています。

対象契約説明会の開催要否
新規契約必要
内容変更を伴う契約更新(条件変更契約)必要
内容が変更されない契約更新(条件同一契約)原則不要(ただし説明書配布は必要)

開催前の準備と通知方法

説明会を開催する際は、以下の手続きが必要です。

  • 1週間前までに「重要事項説明書」と「説明会の日時・場所」を書面で通知
  • マンション掲示板など住民が見やすい場所への掲示も必要

これは、住民への周知徹底と、透明性のある運営を目的としています。

説明会が必要となる契約変更の例

次のようなケースでは、管理組合にとって不利益となる可能性があるため、重要事項説明会の開催が求められます。

契約変更内容開催要否
委託期間の延長必要
委託費用の増額必要
業務範囲の縮小必要
支払時期の前倒し必要

説明会が省略できる場合

逆に、次のように組合にとって不利でない変更であれば、説明会の開催は省略できます。

契約変更内容説明会の開催
委託費用の減額不要
業務範囲の拡大不要
支払時期の延期不要
管理会社の名称変更、市町村合併による所在地変更不要

ただし、この場合でも理事長への説明と区分所有者全員への説明書配布は必ず行う必要があります。

総会と同日に開催することも

実務では、管理組合の総会と同じ日に重要事項説明会を開催することが一般的です。総会は管理組合主催ですが、説明会は管理会社の責任で開催するものなので、それぞれ別の案内を出す必要がある点に注意しましょう。

ITを活用した説明も可能に

令和2年の法改正により、オンラインでの重要事項説明が可能となりました。これにより、住民が参加しやすくなるなど利便性が向上しています。詳しくは一般社団法人マンション管理業協会が公表しているガイドラインを参考にするとよいでしょう。

まとめ

マンション管理会社が管理組合と管理委託契約を締結(更新も含む)する際には、マンション管理適正化法に基づき、重要事項説明を実施する義務があります。内容に変更がある場合には原則として説明会を開催しなければならず、変更がない場合でも理事長への説明と区分所有者への書面交付が求められます。同一条件での更新だからといって油断せず、本来説明会が必要な内容かどうか、しっかり確認することが大切です。重要事項説明会は、管理会社と管理組合の契約内容を正しく理解するための貴重な機会ですので、理事だけでなく組合員の皆さんもぜひ関心をもって臨みましょう。

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