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管理会社のフロントマンの仕事をチェックして管理の質を向上する


マンション管理会社のフロントマン

マンション管理会社の“顔”とも言えるフロントマン。理事や居住者と最も接するこの担当者の力量によって、マンション全体の管理の質や住み心地は大きく左右されます。理事会としては、フロントマンの業務を正しく理解し、必要に応じて働きかけることで、より良い管理体制を築くことができます。この記事では、フロントマンの役割と理事会がチェックすべきポイントを学んでいきます。

フロントマンの業務を理解する

フロントマンは、マンションごとに担当を持つ管理会社の社員で、理事会・総会への出席やアドバイス、居住者からの問い合わせ対応、管理費の滞納督促、点検結果の報告と対応など、多岐にわたる業務を担っています

また、フロントマンの担当物件数も重要な要素です。1人で15棟前後を抱えることが多く、大規模物件では1棟専任の場合もあります。理事会としては、自分たちのマンションに目を向けてもらえるような関わり方が求められます。

フロントマンのチェックポイント

チェック項目内容
1. コミュニケーション能力理事や管理人、業者との円滑な関係構築ができているか
2. 管理業務主任者資格の保有基本的な知識や法令理解があるかどうかの指標
3. マンションの理解度過去の修繕履歴や管理規約などを把握しているか
4. 迅速な対応緊急対応や議事録作成などのスピード感があるか
5. 滞納督促の適切さ電話・訪問を含めた積極的な督促がされているか
6. 点検対応不具合への対応が遅れていないか
7. 巡回実施の有無現場を見て住民の声を把握しているか

理事会によるフロントマンの活用法

優秀なフロントマンが担当になると、理事の負担は大幅に軽減されます。しかし、フロントマンも非常に多忙な業務をこなしているため、“関心の薄い理事会”には消極的な対応になることもあります

そのため、理事会としては以下のような姿勢が求められます。

  • 管理会社の提案に対し、必要に応じて説明を求める
  • 議事録の提出が遅れていれば指摘する
  • 点検結果の対応状況を確認する

こうした小さな働きかけが、フロントマンの関心を自分たちのマンションに向ける“きっかけ”になります。

補足:フロントマンの現実的な負荷

1人のフロントマンが平均15棟、1棟60戸、1世帯3人として計算すると、約2,700人の対応をしていることになります。

15棟 × 60戸 × 3人 = 2,700人

もちろんこの業務の重さは管理会社側の事情ですが、理事会としては、忙しい担当者に自分たちのマンションを気にかけてもらう工夫が必要です。

まとめ

マンション管理会社の担当者(フロントマン)は、管理の質を大きく左右するキーパーソンです。高い知識とコミュニケーション力を持ち、迅速かつ的確に対応してくれるフロントマンがつけば、理事の負担も減り、住民全体の満足度も向上します。しかし現実として、多忙なフロントマンは無関心な理事会には注意を払わなくなる傾向もあります。だからこそ、理事会は日々の管理業務に一定の関心を持ち、不明点は確認し、問題があれば適切に指摘していく姿勢が大切です。フロントマンとの建設的な関係づくりが、マンション管理の質を上げる第一歩となります。

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