マンションの理事会の「開催頻度」は高すぎても低すぎても良くない

マンションの理事会の開催頻度 管理組合向け
管理組合向け
マンションでの理事会の「開催頻度」は法令や規約などでの定めはありません、理事会は数多く開催すれば正しいというものはありませんが、あまりにも開催頻度が少ないのは望ましくありません。ここでは国土交通省の調査結果などを参考に理事会の開催頻度について考えていきます。

理事会の開催回数の実態

理事会の開催状況|平成30年度マンション総合調査

理事会の開催状況|平成30年度マンション総合調査

平成30年度マンション総合調査によると、マンションでの理事会の開催数は「月に1回程度開催している」が36.5%と最も多く、つぎに「2ケ月に1回程度開催している」が25.4%となっています。

理事会の適切な開催頻度


理事会の開催頻度については管理組合毎に違いがありますが、毎月開催しているマンションが約3割あります。理事会の開催は、管理会社からの毎月の報告のタイミングに合わて毎月1回おこなうのが理想的ですが、難しい場合には事前にスケジュールを定めて2、3ヶ月に1度の頻度で定期的に開催することが大切です。
理事会の回数が多すぎても理事の負担が重くなりますが、反対にあまりにも回数が少ないと管理費の未納者への対応や住民からのクレーム対応などを迅速におこなえないおそれがあります。

フロントマンは理事会を減らしたい?

管理会社に任せっきりのマンションでは半期に1度といったケースも数多くあります。管理会社の担当者(フロントマン)の本音としては理事会への出席は準備などに手間が掛かりますので、できるかぎり理事会の開催を減らしたいというのが本音ですので、理事会の回数を減らす方向に誘導しようとする傾向があるでしょう。

理事会の開催スケジュール(例・年10回)

理事会の日程はできる限り事前に決めておくことで計画的な理事会を開催できます。以下に理事会スケジュールのサンプルを記載しますので参考にしてください。

■理事会開催スケジュール

開催日程 内容
4月(第2土曜日・午前中) 前期・理事会
5月(通常総会終了後) 第1回・理事会
6月(第2土曜日・午前中) 第2回・理事会
7月(第3火曜日・夜間) 第3回・理事会
8月 理事会開催なし
9月(第2土曜日・午前中) 第4回・理事会
10月(第2土曜日・午前中) 第5回・理事会
11月(第2土曜日・午前中) 第6回・理事会
12月 理事会開催なし
1月(第3火曜日・夜間) 第7回・理事会
2月(第2日曜日・午前中) 第8回・理事会
3月(第2土曜日・午前中) 第9回・理事会
4月(第2土曜日・午前中) 第10回・理事会

この記事のまとめ

理事会の開催回数は理事の負担に直結するので、あまりにも理事会が多すぎると理事のなり手がいなくなるといった問題が起こりかねません。一方で管理会社任せで、半年に1回程度まで少なくしてしまうと区分所有者から選ばれた理事の役割として無責任といえます。
管理会社に業務を依頼しているマンションでも最低2、3ヶ月に1回程度は、定期的に開催することが望ましいでしょう。
管理組合向け
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