
マンション管理士は、マンションの管理組合運営や修繕計画など、専門的な知識をもって支援する国家資格者です。この記事では、最新の統計や法改正を踏まえ、マンション管理士の資格と仕事内容についてQ&A形式で解説します。
Q1. マンション管理士とは?
マンション管理士は、国家資格を有するマンション管理の専門家です。
平成13年に施行された「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」に基づき創設され、管理組合の運営や修繕計画などに関する専門的な知識をもって、管理組合を支援します。
Q2. マンション管理士の登録者数は?
令和6年4月末時点で、全国に28,703人のマンション管理士が登録されています。
Q3. マンション管理士試験の最新の合格状況は?
令和6年度(2024年実施)の試験では、受験者数10,955人、合格者数1,389人、合格率12.7%でした。
Q4. マンション管理士の業務範囲は?
マンション管理士は、管理組合の運営支援や修繕計画の見直し、区分所有者への相談対応など、管理組合の立場で多様な支援を行います。
また、令和4年の法改正により、「管理計画認定制度」における事前確認業務が事実上の独占業務として位置づけられました。
Q5. マンション管理士資格を持っていれば安心ですか?
資格取得は重要ですが、実務経験も不可欠です。
多くの活躍しているマンション管理士は、管理会社でのフロント経験や建築会社での経歴を持っています。資格取得後に実務経験を積むことで、管理組合にとって頼りになる存在となります。
Q6. 管理人とマンション管理士の違いは?
| 項目 | 管理人 | マンション管理士 |
|---|---|---|
| 雇用形態 | 管理会社に雇用される | 管理組合からの委託 |
| 主な業務 | 清掃・設備点検など日常業務 | 管理組合運営の助言・支援 |
| 拠点 | 現地常駐 | 外部コンサルタント |
管理人は日常的な業務を行う一方、マンション管理士は管理組合の運営支援など専門的な助言を行います。
Q7. 管理会社とマンション管理士の違いは?
管理会社は、管理組合から委託された業務を実施することで利益を得ます。
一方、マンション管理士は、管理組合から依頼を受け、管理組合の立場に立ち、高度で専門的な助言を行います。マンション管理士の業務範囲には、管理会社の業務チェックも含まれます。
Q8. 管理会社の担当者がマンション管理士資格を持っていれば十分ですか?
管理会社の担当者がマンション管理士資格を取得している場合もありますが、管理会社の社員である以上、管理組合の立場で中立的な助言を行うことは難しいです。
マンション管理士は、管理組合の立場で支援を行うため、独立した立場での活動が求められます。
Q9. マンション管理士はどのくらい活用されていますか?
2023年度のマンション総合調査によると、マンション管理士を活用したことがあると回答したマンションは13.3%でした。
これは、建築士(15.6%)、弁護士(14.5%)に次ぐ割合です。
Q10. マンション管理士の義務は?
マンション管理士には以下の義務があります。
- 信用失墜行為の禁止:マンション管理士の信用を傷つける行為は禁止されています。
- 講習の受講:5年ごとに登録講習機関で講習を受ける必要があります。
- 秘密保持:業務に関して知り得た秘密を漏らしてはなりません。
- 名称の使用制限:マンション管理士でない者は、マンション管理士またはこれに紛らわしい名称を使用してはなりません。
まとめ
マンション管理士は、マンション管理に関する専門的な知識をもつ国家資格者であり、管理組合の運営や修繕計画において中立的かつ高度な助言を行う存在です。管理会社や管理人とは異なり、あくまで管理組合の味方として活動する点が大きな特徴です。資格取得後も実務経験を積むことで、管理組合にとって頼りになる存在となります。現在は全体の13.3%程度のマンションでしか活用されていないものの、今後は合意形成支援や修繕計画の見直しといった場面でその存在価値が高まっていくことが期待されます。