機械式駐車場を解体して平面化すると、どうしても駐車できる台数が減ってしまいます。
このとき、立ちはだかるのが「駐車場附置義務」という壁です。
附置義務とは、都市の一定地域内において、一定規模以上の建物を新築・増築等する際に、その建物や敷地内に一定の駐車台数を確保することを求める制度です。
「台数が減ると条例違反になるから、うちのマンションでは平面化は無理だ」と諦めてしまう管理組合も多いのですが、実は近年、このルールは大きく変わりつつあります。
車離れと老朽化による「ルールの緩和」
居住者の車離れや高齢化に伴う「深刻な空き問題」と「維持費の高騰」を受け、国土交通省の助言のもと、多くの自治体で分譲マンションに対する附置義務駐車台数の緩和(条例改正や認定基準の策定)が進んでいます。
附置義務を緩和するための一般的な条件
たとえば東京都やその区部などでは、主に以下のような要件を満たすことで、条例の基準台数を下回る削減が公式に認められる制度が運用されています。
- 過去の実績:
過去数年間(例:3年程度)、利用実績が基準台数を継続して下回っていること。 - 将来の計画:
今後の駐車需要を見込んだ「駐車場管理運営計画」を作成すること。 - 合意形成:
管理組合による適正な管理を規定するため、管理規約を改正し総会の決議を経ていること。
(※総会決議までの具体的な進め方は、平面化を理事会で検討する進め方。合意形成から総会決議までのステップをご参照ください。)
まずは「行政の担当窓口」へ事前相談を
「附置義務があるから無理」と決めつける前に、まずは早い段階で所管の行政窓口(市区町村の都市計画課や建築指導課など)へ事前相談に行ってください。
自治体によって対応のスピードや柔軟性には依然として大きな差があります。
事前に「どのようなデータや手続きが必要か」を把握しておくことで、平面化に向けたスケジュールをスムーズに立てることができます。
また、緩和が認められれば台数削減の幅が広がり、選択できる工法やレイアウトの自由度も高まります。地下ピット式の平面化「4つの工法」比較表と選び方の基本とあわせて検討するのがおすすめです。
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附置義務の要件によって「全区画を平面化できるのか」「一部だけにとどめるのか」が変われば、選ぶべき工法(鋼製平面化・埋め戻し・EPSなど)やコストも大きく変わってきます。
また、台数削減に伴う駐車区画の再配分はトラブルを防ぐ!平面化工事前の「駐車区画の再抽選ルール」の決め方、平面化後の跡地活用は撤去後の「地下ピット」は倉庫や駐輪場に転用できる?その厳しい現実で整理しています。
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