鋼製平面化工法の見積もりを比較する際、多くの管理組合は鋼製平面化の素材選び|ZAM・ZEXEED・溶融亜鉛めっきの違いと耐用年数で解説したような「床板の素材(めっきの種類)」ばかりに注目しがちです。
しかし、駐車場を長期間安全に支え続けるのは、目に見える床板の下に隠された「内部構造(柱や梁)」です。
いくら表面の床板に高級な素材を使っていても、内部構造が弱かったり、組み立て方法に問題があったりすれば、数年で床がたわんだり、サビが広がったりしてしまいます。
この記事では、業者から見積もりを取った際に、必ず確認すべき内部構造のチェックポイントを解説します。
1. 組み立て方法は「ボルト接合」か「溶接」か
鉄骨の柱と梁を地下ピット内でどう組み立てるかは、耐久性を大きく左右します。
結論から言うと、現場での組み立ては「ボルト接合」で行う業者を選ぶのが望ましいです。
一部の業者は、部材同士を現場で「溶接」して組み立てる手法を取りますが、これには大きなリスクがあります。
溶接を行うと、せっかく工場で施した防錆めっきが高熱によって焼き切れ、その周辺から一気にサビが発生しやすくなるためです。
ボルト接合であればめっきを傷めず、長期的な防錆性能を維持できます。
見積もりの段階で「現場での接合方法はボルトですか?」と必ず確認してください。
2. 耐荷重は「2.5t」ではなく「3t仕様」を推奨
鋼製の床板には設計上の「耐荷重(どこまでの重さに耐えられるか)」が設定されています。
現在、多くのメーカーは「2.5t仕様」を標準としていますが、将来を見据えると「3t仕様」を優先候補として検討することを強く推奨します。
近年、ファミリー層に人気の大型SUVやミニバンは車両重量が重く、さらに電気自動車(EV)は巨大なバッテリーを積んでいるため、従来のガソリン車よりも数百キロも重くなります。
「今は2.5tで十分」と思って標準仕様を選ぶと、数年後に住民がEVや大型車に買い替えた際、「重量制限オーバーで自分のマンションの駐車場に停められない」というトラブルが続出する恐れがあります。
コストを削るために耐荷重で妥協するのは避けるべきです。
(※平面化後の車両サイズ・重量制限の全体像については、平面化すればどんな車でも停められる?車両サイズ制限の変化と注意点もご参照ください。)
3. 床材の「縦引き・横引き」に明確な正解はない
一部の業者は、「床板は車の進行方向に対して直角に敷く(横引き)のが正解で、縦引きは床板1本に荷重が集中して危険だ」といった営業トークを行うことがあります。
しかし、これには明確な根拠がなく、縦引きと横引きのどちらが良いかは物件の条件によって総合的に判断すべきものです。
「横引きだから優れている」「縦引きだからダメだ」と単純に判断せず、柱の太さやスパン(間隔)などの全体的な構造計算がしっかり行われているかを見極めることが重要です。
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床板のめっきの種類だけでなく、見えない「内部構造」にこそ業者の技術力と良心が表れます。
コストを下げるために細い柱を使ったり、施工の手間を省くために現場で溶接したりする業者に任せてしまうと、数年後に床が歪むなどのトラブルに見舞われます。
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